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失明した犬をサポートする猫 種を超えた友情に感動の声「とても美しいペア」
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犬と猫、種を超えた友情に世界から感動の声が集まっています。話題になっているのは、全盲の元保護犬「ブレイズ」くんと黒猫「サテン」ちゃん。最初は踏まれるなどして、ブレイズくんを避けていたサテンちゃんでしたが、いつしか鳴き声でサポートをするように。サテンちゃんは今では盲導犬ならぬ“盲導猫”となり、家の中でブレイズくんと仲良く行動するようになっています。
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保護犬ブレイズくんの視力異常が判明 翌年には全盲に
猫のサテンちゃんとともに、米バーモント州に暮らしていたロビン・ワグナーさんは、2019年に保護施設からジャーマンシェパードのミックス犬・ブレイズくんを引き取りました。ブレイズくんはなぜか引っ越し当初から、サテンちゃんのことをよく踏み付けていたことをワグナーさんは振り返ります。
その後、ワグナーさんはブレイズくんを動物病院へ連れて行くことに。そこで、ブレイズくんが視力に問題を抱えていることを知りました。診察した獣医師は、ブレイズくんはすでに片目を失明しており、もう片方の目も水晶体に問題があるため視力が低下していると診断。そしてブレイズくんは、2020年10月に完全に視力を失い、数か月後には感染症を止めるために右目を摘出します。
ブレイズくんは完全に失明したことで不安感が大きくなり、心配性で何にでも過敏に反応するようになってしまいました。ワグナーさんは、ブレイズくんが自信を取り戻せるよう、トレーナーを付けてさまざまなトレーニングを行いました。
それを間近で見ていたサテンちゃんも、ブレイズくんが視力低下に適応できるよう手を貸してくれたそう。最初は、2匹が大好きなベッドにブレイズくんが飛び乗ろうとすると、踏み付けられるのではないかと部屋から飛び出していたというサテンちゃん。しかし、飼い主さんが教えるでもなく、サテンちゃんはいつしか自然にその場にとどまり、大きな声で「ニャー」と鳴いて居場所を知らせるようになったのです。
声で居場所を知らせるサテンちゃん 家の中での動きをサポート
「サテンの声を聞いたブレイズは動きを一度止めてから、(居場所を確認するように)サテンの周りを歩くようになりました」
サテンちゃんはいつしか鳴き声を使って、ブレイズくんが家の中で動き回るのをサポートするようになりました。ブレイズくんが自分や家具にぶつかりそうになると「ニャー」と鳴きます。すると、ブレイズくんは立ち止まって方向を変えるそうです。
寄り添い続ける2匹を見て、「ブレイズが失明したことで、サテンとブレイズはより親密になったと思います」と語るワグナーさん。“盲導猫”と元保護犬の驚きの関係をワグナーさんがSNSで発表すると大きな話題となり、米誌「ピープル」など、複数のメディアが美しい友情の物語を報じています。
2匹の映像を報じたウェブメディア「SWNS」のYouTubeコメント欄には、「このわんちゃんが愛されながらお世話をされているのを見るのはとてもうれしいです」「とても美しいペアですね」など、感動の声が寄せられています。
(Hint-Pot編集部)