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顔が変形したハスキー犬にチャンスを 里親探しの物語が米国で話題「そのままの姿で完璧」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

顔の変形を持つハスキーが新しい家族と出会う(写真はイメージ)【写真:写真AC】
顔の変形を持つハスキーが新しい家族と出会う(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 子犬の頃、犬に噛まれたことが原因で顔が変形し、笑顔がゆがんでしまったハスキー犬の「ハービー」。その顔は「醜い」と言われ、なかなか里親が見つからなかったそう。しかし、そんなハービーに新しい家族ができました。6日間もかけてハービーを迎えにきたシェリー・ランクストンさん一家。保護施設まで往復約4200キロを運転してきたそうです。そんなハービーにまつわる物語が、米国で注目を集めています。

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子犬の頃に噛まれたことが原因で、顔の変形を持つハスキー犬のハービー

 ハービーを家族として迎えたのは、米ワシントン州ウッディンビルに住むシェリー・ランクストンさん。米ニュース専門放送局「FOXニュース」の取材に対して、「私は初めてハービーのとぼけた笑顔を見たとき、『オーマイゴッシュ! 今まで見たなかで一番かわいい犬だわ』と思った」と答えています。

 ハービーが保護されていたのは、米カリフォルニア州カールスバッドにあるサンディエゴ動物サービス局のシェルターでした。2022年9月にやってきたハービーは、痩せて汚れたうえに、顔が変形していました。その名前は、DCコミックスの人気キャラクターである「バッドマン」に登場する宿敵の一人、「トゥーフェイス」ことハービー・デントが由来なのだそう。同局のジョイ・オリンジャー副官は、保護後のハービーの様子を次のように語っています。

「獣医師が検査をしたところ、顔の変形はおそらく子犬の頃に噛まれたことが原因ではないかと考えられます。ハービー自身はほかの犬との違いを知らないし、気にもしていないでしょう。しかし、顔の変形は里子を探す人たちを悩ませているようです。ハービーを通り過ぎて、彼を二度見ることはないですし、実際にハービーを『醜い』と言っているのを聞いたことがあります。それにハービーがシェルターにいる間、彼と交流を持とうとしたり、里親希望の話を受けたりしたことは一度もありませんでした」

 この事実がとても悲しかったことから、オリンジャー副官は自身のオフィスにハービーを連れていくようになりました。すると、ハービーが「とても優しく、物静かで賢い犬」であることを知るようになったといいます。そこで、ハービーの性格と、里親に引き取られるためのチャンスをなぜ与えるべきか、その理由をフェイスブックに投稿しました。

「ハービーはほかの犬と仲良くでき、おやつが大好きな、物静かで穏やかなハスキー犬です。顔の変形はありますが、それを気にすることなくゆがんだ笑顔を見せています。それが彼をさらに愛らしくしているのでしょう」

ランクストン一家とハービーの初対面は「ひと目惚れ」

 この投稿に反応したのが、シェリー・ランクストンさんでした。「子犬を積極的に探していたわけではありませんが、彼の甘い顔にうっとりしました」と、オリンジャー副官の投稿に対しコメントしています。

 ランクストン家には、すでに「リバー」という犬がいました。リバーはほかの犬が大好きなため、友達が必要だと感じ、夫とともに2匹目の犬を飼うことについて話し合っていたそうです。そしてハービーを見て、運命の相手だと思ったといいます。

「ハービーのおどけたような顔を見て、私たちの(2匹目の)犬を見つけたと思ったんです。彼はとても不器用で愛らしかった」

 それから3日も経たないうちに、ランクストンさんは自身の2人の子どもたちを連れ、保護施設へ向け3日間、20時間以上も車を走らせました。

 オリンジャー副官によると、ランクストンさんとハービーの初対面はとても順調。ハービーはランクストンさんと子どもたちにすぐに懐き、先住犬のリバーともすぐに意気投合したそうです。

 このニュースを伝えた「FOXニュース」の公式ツイッター(@FoxNews)のリプライ(返信)には、「ハービーはとても美しく、あるいはハンサムです。そのままの姿で完璧です」「この子のための場所があれば、喜んで引き取りましたよ。美しい子だ」「絶対的にかわいい!」「この家族のような素晴らしい人たちに感謝します」といった声が寄せられていました。

 今では友達として、毎日メールのやりとりをしているというオリンジャー副官とランクストンさん。オリンジャー副官は、ハービーの体験から「チャンスを与えてください。かわいい子犬や子猫に恋をするのは簡単ですが、彼らにも里親が必要なんです」と、欠点で判断しないでほしいと願っています。

(Hint-Pot編集部)