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からだ・美容

温泉で聞く「源泉かけ流し」とは? 入るときに注意するべきことを聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:河野 正

知っているようで知らない「源泉かけ流し」(写真はイメージ)【写真:写真AC】
知っているようで知らない「源泉かけ流し」(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「源泉かけ流し」――。温泉施設の謳い文句や温泉郷を紹介するパンフレットに使われることが多く、よく見聞きしている言葉でしょう。良質なお湯で効能抜群という漠然としたイメージを抱きますが、意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。「源泉かけ流し」とはいったいどんなものなのか、お風呂ソムリエの松永武さんに解説していただきました。

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「源泉かけ流し」ならではの“気をつけなければいけないこと”も

「源泉かけ流し」というのは、温泉に加温や加水を施さずに提供されている温泉のことを指します。温泉であればすべて天然に分類されますが、天然温泉との違いは提供方法によるものです。

「源泉かけ流し」は、源泉の成分を損なわずに本来の泉質による効果や適応症を直接感じられます。また、自然の恵みそのままの浴感を楽しめることもメリットのひとつ。

 それぞれの温泉本来の泉質が持つ成分をはじめ、色や匂い、肌触りといったものを感じることができます。源泉の濃度が高い場合、泉質による適応症が体に表れやすく、湯治を目的にする場合は「源泉かけ流し」の選択がおすすめです。

お風呂のソムリエ・松永武さん
お風呂のソムリエ・松永武さん

 その一方で、デメリットもいくつかあります。強すぎる温泉の場合は、加水して効果を薄めないと湯あたりしやすくなる危険性があります。たとえば、源泉がとても熱いと言われる群馬県の名湯・草津温泉(50~95度)は、温泉に慣れていない人からすると湯温が熱くて、お湯を楽しめないことも……。それゆえ、あえて加水して湯温を調整し、入浴しやすい温度に保つために「源泉かけ流し」の看板をはずしている施設も存在しています。

 また、純粋ろ過をしない「源泉かけ流し」で、湧出量が少ない場合などは浴槽内に汚れが溜まりやすく、不衛生になるケースがあるということも注意しなければいけません。

 このように「源泉かけ流し」が100%良いとは一概には言えませんが、日本の温泉・温浴施設では、万人受けする湯温にするための温度調整や清潔さを維持するため、循環ろ過や消毒を行うなど多くの工夫を施しているのです。

 たくさんの温泉郷や温泉地がある日本。選ぶ際のポイントとしては、濃い温泉では湯あたりに細心の注意を払う必要があります。好みの泉質や気分に合わせて選ぶことが大切です。

松永武(まつなが・たけし)
お風呂が好きすぎて脱サラしたお風呂ソムリエで、5万点以上を試したバスグッズマニア。温泉や銭湯、自宅の風呂などさまざまなお風呂の楽しみ方を探索中。10年の構想を経て、極上のサウナ体験ができるテーマパーク「サーマルクライムスタジオ」を静岡県にオープンした。「マツコの知らない世界」(TBS)や「ヒルナンデス!」(日本テレビ)など多数のテレビ番組に出演。3月に「とことん楽しむサウナの世界」(日本文芸社)を刊行。

(河野 正)