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線路に遺棄され半身不随に 保護犬の行く末に米国で注目
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アメリカン・ピット・ブル・テリアの雑種犬「ラッキー」は、後ろ足に補助器をつけています。それは2022年11月、ラッキーは米フィラデルフィアの線路上に捨てられ、列車にはねられて、脊髄を損傷したことが原因でした。2日間もの間、線路上で苦しんだのち救出されたラッキーのニュースは、米国で大きな注目を集めました。そんなラッキーに新しい飼い主が見つかったそうです。
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救出に携わった動物愛好家が里親になることに
ラッキーを保護し治療に当たったのは、捨てられた動物の保護やリハビリを行っているペンシルベニア州の非営利団体「フィリー・レスキュー・エンジェルス」です。米雑誌「ピープル」によると、団体はラッキーが脊髄を損傷したのは、線路を通過する列車にはねられたことが原因だと考えているそう。
同団体はラッキーの保護当時、この事件を公式フェイスブックで報告。「2日間、線路に横たわり、列車が彼の上を通過していった……。私たちは心を痛めています。これは純粋な悪です」と怒りの声を綴っていました。
それからおよそ4か月後の現地時間3月27日、同団体のフェイスブック投稿には、ラッキーの笑顔の写真がありました。それによると、ラッキーの里親が見つかり、たくさんの愛で包まれた幸せな人生を歩み始めたことが記されていたのです。その里親は、ラッキーを線路から救った動物愛好家のひとりでした。
ラッキーは、脊髄を損傷しているため補助器なしでは二度と歩くことはできません。その治療のためにはすでに、約240万円(約1万8000ドル)の医療費がかかっていますが、それらはすべて同団体が負担をしました。そして今後も、ラッキーの残りの人生を経済的にサポートしていく予定だといいます。
同団体は、幸せな報告をした投稿の最後に、ラッキーを捨てた飼い主に対して、メッセージを送っています。
「私たちは、ラッキーの今の姿を見て、彼をこんな目に遭わせた行動が間違っていたと理解してくれることを願っています。そしてラッキーは、あなたが彼を苦しめたすべてを乗り越えて、これからは幸せな人生を歩んでいくと信じています」
補助器をつけて元気に走り回るラッキーの姿には、たくさんの“いいね”とコメントが寄せられました。「今、最高の人生を生きている。私はとてもうれしい」「あなた(里親)がいて、ラッキーは本当にラッキー!」「この小さなかわいい生き物と、彼の里親になって救い出してくれた人に神のご加護を」など、多くの人がラッキーのこれからが幸せに満ちあふれていることを願っています。
(Hint-Pot編集部)