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行方不明になった愛犬の大冒険 海峡を挟んだ半島にて発見 米国で話題に
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米アラスカ州で行方不明になり、海峡を挟み260キロ離れた半島で発見されたという犬の大冒険が米国で話題を集めています。足には、過酷さを物語る大きな傷跡が残されていたそう。飼い主との感動的な再会に驚きの声が上がっています。
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3匹の犬が行方不明に 2週間半後に1匹だけ戻ってくるも…
ロシア領からほど近い米セントローレンス島。同地ガンベル在住のマンディ・イウォリガンさん一家は数週間前、3匹の愛犬とともに島内の街スヴォーンガを訪問しました。そこで、愛犬3匹のうち「スターライト」と「ナヌク」の2匹、そしてイウォリガンさんのおじが飼育する愛犬「ゴースト」の計3匹が行方不明になってしまったそうです。
ゴーストはツンドラ地帯にふらっと1、2週間散歩に出かけることがあるそうで、おじも「彼(ゴースト)はいつだって戻ってくる」と当初は楽観的だったそうですが、3匹は戻ってきませんでした。
イウォリガンさんの子どもたちにとっては、ペットというよりきょうだいのような固い絆で結ばれていた愛犬たちです。一家の悲しみは想像もつきませんが、2週間半後に驚きが待っていました。
「娘たちが外で遊んでいたら、『お母さん、お母さん、お母さん。スターライトみたいな犬がいるよ!』と言うんです」
なんと、スターライトが1匹で自宅まで無事に帰ってきたのです。しかし、一緒に行方不明になっていたナヌクの姿はそこになく、依然として行方不明。イウォリガンさんたちが街中を再度捜索したものの、見つかりませんでした。それから1週間後、意外なところから吉報は訪れました。
260キロも離れた半島に愛犬が! 大冒険で有名に
「父親がメッセージをくれたんです。ナヌクに似た犬がウェールズにいると」
ウェールズとは、アラスカ本土のセワード半島にある都市。自宅からはベーリング海峡を挟んで、なんと166マイル(260キロ)も離れています。
いるはずもない街で発見された愛犬を写真で確認したイウォリガンさんは、「絶対にあり得ない! うちの犬だ! 『ウェールズでいったい何をしているの?』という感じでした」と話しています。
その後、ナヌクとも感動の再会を果たした一家。海氷を踏破したのか、流氷に揺られた旅だったのか、ナヌクのみぞ知るところですが、足には“大冒険の証”が刻まれていたそう。2つの大きな噛み跡が残されおり、「アナグマか、アザラシか、小さなホッキョクグマかわかりませんが、本当に大きな噛み跡でした」と、イウォリガンさんはこの件を報じた米地元紙「アンカレッジ・デイリー・ニュース」に対して話しています。
その後、ゴーストも無事に帰還。ナヌクの大冒険はネット上で大きな話題になり、3匹ともに地元の有名犬になっているのだとか。「もし犬たちが話せるなら、とてつもない物語になったでしょう。3匹はガンベル(地元)でとても有名になりました。自力でアザラシをハントすることもできます」と、イウォリガンさんは誇らしげな様子。同紙がこのニュースを公式ツイッターアカウントに投稿すると、「すごい話だ」「わぁ!」など驚きの声が寄せられています。
(Hint-Pot編集部)