漫画
悪質な営業電話と直接対決 注意を促す実体験漫画に大反響 「うちにもかかってきた」
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2022(令和4)年の被害額が8年ぶりに増加へ転じるなど、特殊詐欺の被害が再び増加傾向にあります。また、近年は詐欺や悪質な営業に使うストーリーが多様化しており、電力自由化制度をかたる電話や、訪問販売も増えているようです。そうした詐欺まがいの悪質な電話を実際に受けたという体験談漫画が、ツイッター上で6000件近い“いいね”を集め話題になっています。作者のもちよし(@mochiyoshin)さんに詳しいお話を伺いました。
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母から聞いた詳細をインターネットで検索してみると…
「電気代が下がるよ! という内容で、話を進めるといろいろローン契約させられちゃう詐欺っぽい電話が流行ってるようです。家電(自宅に固定電話)がある実家。とくにお気をつけください」
そんなメッセージとともに、もちよしさんは1本の実体験漫画をツイッターに投稿。内容は、今年に入って受けたという、詐欺の疑いがある営業電話についてです。
もちよしさんはある日、お母さんから「電気代が安くなる」という営業電話があったことを聞きます。当初は話半分で聞いていたもちよしさんでしたが、担当者から電話をかけ直すと言われていることなど、どうにも怪しい点が……。
そこで、お母さんから詳細を聞き出すと、疑惑が深まっていきます。さらに、インターネットで同じような電話を受けた人がいないか検索してみると、似たような例が多数見つかりました。
それによると、再生エネルギー用の給湯器を営業され、高額のローン契約をさせられてしまうという悪質な営業電話であるとのこと。そこで、もちよしさんはきっぱりと断るため、お母さんに代わって電話に出ることに。そのときのやりとりも事細かに描かれています。
漫画は「怪しい電話にはくれぐれもご注意ください」と注意喚起で締めくくられました。ツイッター上で公開されると大きな反響を呼び、6000件近い“いいね”が集まっています。
リプライ(返信)には、「うちにも電話かかってきたわ。偶然実家にいた私(娘)が出たので、嫁ぎ先の愚痴を30分くらい聞いてもらった。母親に叱られた」「うちにもかかってきました。郵送で資料送れと言ったら、電話だけと言うので断った」「悪質なぼったくりローンを組ませるというだけで、違法なことはしていないケースだと警察に連絡してもなんの効果もなかったりするので、もう登録番号以外には即座に留守電になるタイプの電話機に変えたほうがよろしいご時世」など、実際に似たような体験をしたことがある人たちから、さまざまな感想が寄せられました。
「『結構です』でこちらからガチャ切りをしていいかと」
もちよしさんに、後日談など詳しいお話を伺いました。
Q. 今回のエピソードを漫画に描いた理由は?
「我が家ではこうした電話を受けてもだいたいは無視していたので、出るとどうなるのか、そしてもしもそのまま話が進むとどうなるのか広く知ってもらうために描きました」
Q. きっぱりと断ったあと、電話はありましたか?
「断ってからは来ていません」
Q. 断りの電話では何分くらい通話しましたか? また、強く断るコツは?
「5分くらいでした。コツではありませんが、相手の言葉は聞かず、『結構です』でこちらからガチャ切りをしていいかと思います」
電気代の値上げや物価高騰など、家計の逼迫が続くなか、こうした悪質な営業や詐欺を行う電話やメールの増加が予想されます。騙されるわけがないと高をくくらず、日頃から対策し、家族間での話し合いを習慣づけておくことが大切でしょう。
(Hint-Pot編集部)