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“猫ルック”がレッドカーペットを席巻したわけ ファッション界のアカデミー賞「メットガラ」
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ファッションのアカデミー賞とも称される「メットガラ」が、米現地時間5月1日にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されました。毎年、美しく着飾ったセレブたちのファッションに注目が集まります。今年とくに話題になったのは、“猫”に扮したセレブたちです。着ぐるみを着たり、特殊メイクをしたりする人まで。なぜ、“猫ルック”がレッドカーペットを席巻したのでしょうか?
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猫の着ぐるみや報道陣の質問に対し「ミャーオ!」
毎年異なるテーマが掲げられるメットガラ。今年のテーマは、「カール・ラガーフェルド:美のライン」でした。ラガーフェルド氏は、「シャネル」や「フェンディ」など数々の有名ブランドでデザイナーとして活躍し、65年もの長きにわたってファッション界の頂点に君臨してきた人物です。2019年2月に85歳で他界するまで、数多くの作品で世界を魅了してきました。
「モードの帝王」とも呼ばれたラガーフェルド氏に敬意を表して、同氏の象徴でもあるモノクロカラーに身を包むセレブが多いなか、会場の主役となったのは“猫ルック”でした。生前の同氏が、ビルマ猫の「シュペット」をこよなく愛していたことは有名。死去後には遺産の一部を相続したことで「世界でもっともラグジュアリーな生活をしている猫」ともいわれています。そんな最愛のシュペットをベースに、猫がテーマのファッションを披露したセレブたちをご紹介しましょう。
TikTokで人気に火がつき、爆発的ヒットになった「Say So」などで知られる米アーティストのドージャ・キャットは、「オスカー・デ・ラ・レンタ」のマーメイドドレスで登場。ドレスには猫耳のフードが付いており、足元にふわふわのシッポのようなファーがたっぷりとあしらわれています。顔には特殊メイクが施されており、猫のような鋭い爪も遊び心たっぷりです。
そして、その直後に登場したのは、映画『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したことがある米人気俳優のジャレッド・レトでした。なんとレトは、サファイアブルーの瞳を持つ、シュペットそっくりな白猫の着ぐるみを着用。ゴージャスなふわふわの白毛に包まれた着ぐるみでカメラの前に姿を現すと、着ぐるみの頭部をはずして会場を沸かせました。
ほかにも、シングル曲「Old Town Road」で名を上げた米ラッパーのリル・ナズ・Xは、全身銀色のボディペイントに猫風のマスクで登場。ペイントの上にパールやスパンコールが散りばめられており、唯一無二の輝きを放っていました。報道陣からの問いかけに対しては「ミャーオ、ミャオ、ミャーオ」と猫の鳴き声のみで応答したことでも注目を集めています。
また、小物にさりげなく猫アイテムを取り入れる人も。米人気バラエティ番組のスターであるクロエ・ファインマンは、ピンク色の猫型ミニバッグをコーディネートのアクセントにしていました。
思いがけず、さまざまなセレブにインスピレーションを与えた当のシュペットは、イベント後にインスタグラムを更新。「多くの方から、ダディ(ラガーフェルド氏)へのトリビュートとして#METGALA2023のレッドカーペットを歩くよう誘われましたが、家で静かにくつろいでいることを選びました」と明かした一方、「ダディに捧げる日がまたひとつ増えたことに、とても感動しています」と感謝のコメントを綴っています。
(Hint-Pot編集部)