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人間の夫婦に救われた鴨の子 11羽の幼鳥を連れて恩人宅へ帰郷 英国で話題に
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動物が人間に恩返しする昔話は古今東西、多く存在します。英国でも最近、そんな奇跡の物語が話題に。それは、とある老夫婦と1羽の雛鳥の出会いから始まりました。
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1羽の子鴨との出会い そして別れの旅立ち
英国のウエスト・ヨークシャー州に住むフィル・ガーナーさんは2021年4月、自宅近くでさまよう鴨の雛鳥を見つけました。雛鳥が1羽でいたため、フィルさんは何時間もかけて親鳥を探しましたが、見つからなかったといいます。そこでフィルさんは、雛鳥をポケットに入れて、配偶者のジュリアさんが待つ自宅に連れ帰りました。
フィルさんは雛鳥を「フレダ」と名付け、ジュリアさんと一緒に育てることに。フレダは夫妻の愛情をたっぷりと受けて順調に成育します。そして2022年10月、フレダは小屋を飛び立ちました。
「フレダがいなくなったときは少し悲しかったです。でも、心の中ではフレダが戻ってくることを期待していました」
それから数か月後の2023年春。フィルさんの言葉通り、フレダは11羽の雛鳥を連れて夫妻のもとへと戻ってきました。
「1羽の鴨から11羽になるなんてびっくりしました。彼らは泳いだり、体を洗ったりする必要があるので、そのための浴槽が庭のあちこちにあります。庭はまるで爆撃で破壊された場所のようにカオスな状態ですが、私は気にしていません」
フィルさんとフレダとの強い絆 その理由とは
ジュリアさんは、フレダのことをフィルさんの“守護天使”だと考えているといいます。というのも、初めてフレダを見つけたとき、フィルさんは3度の手術を含む膀胱がんの治療中だったからです。
ジュリアさんは「闘病中のつらい時期、フレダがフィルを助けてくれたんです」と語っています。その感謝の気持ちもあって、夫妻はフレダと雛鳥たちが自宅を離れるまでいさせてあげようと考えているのだとか。
「私たちはフレダが飛び立ち、以前いた場所に戻るのではと思っています」
もし、フレダと雛鳥たちが数か月経っても旅立たなければ、夫妻は地元の池にあるフェンスで囲まれた公園に鳥たちを引っ越しさせる計画だそうです。
ツイッター上では、この件を報じた米誌「ピープル」のツイートを引用リツイートしたうえで「スイートすぎる」「大好き!」「素晴らしい!」など、称賛の声が寄せられてます。
※6月30日11時40分に記事の一部を修正しました。訂正してお詫びします。
(Hint-Pot編集部)