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菊花賞を制した名馬の今 ホースの水にも微動だにしない姿に「さすがオウケン」「予想以上に無」の声

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

水をかけられても動じないオウケンブルースリ(画像はスクリーンショット)
水をかけられても動じないオウケンブルースリ(画像はスクリーンショット)

 涼しい北海道とはいえ、今夏の暑さは例年以上です。JRAの3歳牡馬クラシックレースのひとつ、菊花賞を2008年に勝利したオウケンブルースリは、北海道浦河町の「うらかわ優駿ビレッジAERU」で過ごしています。公式X(ツイッター)アカウント(@aeru_joba)では、口元に水を浴びても微動だにしないオウケンブルースリの動画が公開され、注目を集めています。現在の様子を、乗馬課の太田さんに伺いました。

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穏やかな性格の菊花賞馬オウケンブルースリ

 これが菊花賞馬の風格なのでしょうか。公式Xアカウントにアップされた動画のオウケンブルースリは、ホースで口元に水をかけられても微動だにしません。水流とまばたきが見えるので、かろうじて動画とわかります。リプライ(返信)には「予想以上に無」や「かわいい~」「悟りを開いたか?」「さすがオウケン」などの声が並びました。

 今年、種牡馬を引退して、繋養先だったイーストスタッドから同じ浦河町にある、うらかわ優駿ビレッジAERUに移動してきました。担当者さんは「AERUに来てからもとてもおとなしく、扱いやすいので、小柄な女性スタッフも安心してお世話できるんです」と話します。

 種牡馬時代からかなり穏やかな性格だったようで、新人のスタッフはまずオウケンブルースリの担当となるくらい、手のかからない性格だそうです。顔に水がかかるのが苦手なタイプもいるようですが、普段はどうなのでしょうか。

「好き嫌いというより、何に関してもあまり関心がないので、嫌がったり興味を示したりということがあまりないです。顔に水がかかっても、リアクションがほとんどありませんでした。口元に冷たい水が気持ち良かったのかもしれませんが」

 まさに悟りの境地のようで、「この日は今シーズン初の全身丸洗いをしたのですが、途中からはこの動画のようにノーリアクションでした」と担当者さんも苦笑いです。

 菊花賞は3000メートルの長距離戦。競走馬としての闘争心はもちろんですが、いかに騎手と呼吸を合わせられるかも大切で、おっとりとした性格のオウケンブルースリにはぴったりのレース条件でした。一回ごとのフットワークも実に雄大。明るい栗毛に加え、額に大きな白い流星、そして独特な馬名からも人気を集めた馬です。ちなみに日本の競馬では、馬名が9文字までと決まっているため「オウケンブルースリ」です。「オウケンブルースリー」だと10文字になってしまうため、最後の「ー」を取ったそう。

 普段は同じ牧場にいる、マイネルキッツやスズカフェニックスといったGI馬と同じルーティンで過ごしているそうです。放牧地ではスズカフェニックスと「仲良しツインズ」として人気者に。落ち着きのないスズカフェニックスと動かないオウケンブルースリ、「静と動」のコントラストも話題です。

 まだまだ暑い日が続きますが、オウケンブルースリの達観した様子の動画から、少しでも涼をもらってみてはいかがでしょうか。

(Hint-Pot編集部)