「忠犬ハチ公」のモデルになった秋田犬。足が長く、腰高でがっしりとした体格を持ち、成犬になると体重約35～50キロにもなる日本犬で唯一の大型犬です。X（ツイッター）上では、飼い主さんに抱きかかえられた秋田犬が話題になっています。散歩に出かけたものの、暑さのあまり歩くのを拒否。虚無顔で抱えられる姿に、7000件超もの“いいね”が集まっています。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

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生後4か月だった愛子ちゃんにひとめ惚れ　2週間かけてお迎え

「暑くて歩きたくなかったの」

　心の声を代弁するコメントとともに投稿された写真に写っているのは、秋田犬の女の子で3歳5か月の「愛子」ちゃんです。おとなしくて穏やかな性格ですが、よく知らないわんちゃんに近寄られると、つい“ガウガウ”してしまうことも。

　素敵なお名前には、「たくさんの人から愛される子になってほしい」という飼い主さんご家族の願いが込められています。

「『もさ子』という案もありましたが、今となっては『愛子』にして本当に良かったと思っています」

　愛子ちゃんとの出会いは偶然でした。ご家族が立ち寄った先で、もふもふとした被毛のかわいらしい愛子ちゃんにひとめ惚れ。飼い主さんの配偶者さんが珍しく「抱っこしたい」と言い出したことも決め手になりました。

「もう生後4か月で、体が大きく、ケージの中で窮屈そうにしているのを見て切なくなりました。それから秋田犬についていろいろ調べ、不安もありましたが、2週間ほど何度も家族で会いに行ってお迎えしました」

暑さでギブアップ！　歩くのを諦めた愛子ちゃん

　注目を集めた写真は、海浜公園に散歩へ行ったときに撮影されたものです。夏休み最終日、そろって朝から出かけた愛子ちゃんと飼い主さんご家族。愛子ちゃんは、飼い主さんの息子さんと娘さんが浜辺で遊んでいるのを、日陰で涼みながら眺めていました。そうしているうちに日差しが強くなり、カンカン照りに。ハプニングが起こったのは、車に戻ろうとしたときでした。

「遊び終わって、日陰にいた愛子に車へ戻るよう促すと、立派な“拒否犬”と化していました。その後も予定があり時間の余裕がなかったので、夫が仕方なく愛子を抱えて歩きました」

　抱きかかえられた愛子ちゃんは、なんと配偶者さんの背丈とほぼ同じくらいの大きさ。この写真がXに投稿されると、7000件超もの“いいね”が集まりました。

　リプライ（返信）には「重そう」「でっかいぬいぐるみ」「運ばせてあげてる姫様」「愛だな～！」「されるがままの無表情がいいね！」「人間もいぬも歩きたくないですよね」など、愛子ちゃんの迫力あるボディに目を奪われる人が続出しています。

帰り道、愛子ちゃんがご機嫌になるうれしい出会いが！

　現在、愛子ちゃんの体重は29.7キロ。小学3年生から4年生の平均体重に相当する重さを抱きかかえた配偶者さんは、10メートルほど先の日陰までなんとか歩いたところで力尽きてしまったそうです。

　一方、愛子ちゃんにとってはうれしい出来事があったようで……？

「抱えられている間、近くを通った野球少年たちに『でっかい！　でっかい！　でも、めっちゃかわいい!!』と褒められて、まんざらでもなさそうでした。そのおかげか、下ろされてからは車まで歩いてくれました（笑）」

　通りがかりの“お兄ちゃん”たちをも虜にする愛子ちゃん。実は期間限定で、秋田犬の赤毛の女の子たちによるアイドルグループ「AKJ55（あきじょゴーゴー）」に所属しています。YouTubeチャンネル「あきじょゴーゴー」では、その活動の様子を発信中。秋田犬の新たな魅力を発見することができますよ。

○取材協力：秋田犬の愛子（@xuHTTwxZFhtlGye）さん

（Hint-Pot編集部）