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性被害に遭った子どもが見せるサイン 加害者が知らない人とは限らない 内閣府が指摘
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子どもの性被害に関する報道が後を絶ちません。もし、自分の子どもや身近にいる子どもが被害に遭ったときに、気づく方法はあるのでしょうか。内閣府男女共同参画局の公式X(ツイッター)アカウント(@danjokyoku)が、ケア方法などを呼びかけています。
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よく知っている身近な大人から被害に遭うケースも
性被害に遭った子どもは、加害者から口止めされていたり、親を悲しませたくない、話すのが恥ずかしいといった思いから打ち明けられずにいたりすることが多いです。内閣府男女共同参画局は、大人向けの啓発パンフレットを作成し、公式Xアカウントで紹介。被害を受けた子どもが見せるサイン、被害を受けた子どものケア方法などがまとめられています。
パンフレットでは、子どもの性被害の事例として「トイレや入浴を覗かれた」「抱き付かれた」「服を脱がされた」「下着姿や裸の写真・動画を撮られた」などが挙げられました。これらの性犯罪・性暴力は、当事者の心身に長期にわたって有害な影響を及ぼします。
加害者が知らない人とは限りません。よく知っている身近な大人(先生、コーチ、親や親戚)、友達やきょうだい、交際相手の場合も。インターネット(SNSやオンラインゲーム)で知り合った相手からのケースもあります。
身近な人でも、被害には気づきにくいもの。人目のつかないところで行われていたり、子どもに性的な知識が少ないため、何をされいるかわからなかったりすることなどが理由です。また、家族や親しい人からの被害を子ども自身が隠そうとすることがある場合や、優しく信頼させ、加害を継続する「性的グルーミング」による被害もあります。
「話してくれてありがとう」「あなたは悪くないよ」の言葉が大切
言葉にすることが難しい子どもは、トラウマの反応が心身の不調や問題行動として現れることがあるといいます。主な変化は、以下の3つです。
・体の変化(頻尿・夜尿、頭痛や倦怠感などの体調不良、不眠、怖い夢を見る、睡眠時に叫び声をあ上げる、性器の痛み、食欲不振、過食など)
・心の変化(元気がない、無気力、過剰に甘えようとする、集中力の欠如、情緒不安定、周りの人が信じられないなど)
・行動面の変化(落ち着きがない、物を壊す、学力不振、非行、自傷行為、性的なことを避ける、性的な言動や遊びをするなど)
こうしたことに気づき、被害を確認できたら、子どもとどのように接すればいいのでしょうか。話してくれた子どもには「話してくれてありがとう」「あなたは悪くないよ」と伝え、話を信じて寄り添いながら聞いてあげましょう。このとき、話したくないことを無理に聞き出さない、繰り返し同じ話を聞かないことなどが大切です。その後は、子どもが必要なケアを受けられるように相談機関へ連絡してください。
内閣府男女共同参画局の啓発パンフレットには、より詳しい事例や連絡先などが記載されています。ぜひ、一度確認しておきましょう。
(Hint-Pot編集部)