Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

からだ・美容

思春期の性教育 学校任せにできない最大の理由とは 教える側も大いに勉強が必要

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:OliviA

思春期の子どもに対する性教育はITリテラシーも取り入れる必要が(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
思春期の子どもに対する性教育はITリテラシーも取り入れる必要が(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

 思春期の子どもと向き合い、性について話し合える家族は理想的。でもなかなか難しいというのが現状かもしれません。ただし困った事態になってしまった場合、きちんとした知識こそが最悪の状況を防ぐ手段になる可能性も。未就学児の頃から話のできる親子関係でありたいものですが、その時期が過ぎてしまっても諦めることはありません。性に関する読者のお悩みに、ラブライフアドバイザーのOliviA(オリビア)さんが回答するこの連載。今回のテーマは「思春期の子どもに対する性教育」です。

 ◇ ◇ ◇

思春期の性教育はITリテラシーもセットで考えるべき

【今回のお悩み】
「中学3年生の男の子と1年生の女の子の親です。配偶者とは共働きのため、学校が長期のお休みに入るといろいろ不安になります。何か悪いことをしないか、犯罪に巻き込まれないかといったこと以外にも、親に言えない性的な体験も気になるところです。そろそろ何があってもおかしくない年齢。ゆっくり話す機会を設けた方が良いと考えていますが、共働きで家にいないことが多く、いつどう切り出せばいいのか……。学校に任せておいた方が良いのでしょうか?」(既婚・40代女性)

「学校任せでいいのか」というお悩みは多いものです。結論から申しますと、もちろん学校だけでは足りないといえる現状があります。それは近年、ITリテラシーという要素が新たに追加されているためです。

 中高校生は、知識だけでなく、実際に性行為を行う可能性もある年頃。特に現代はこの年頃の子どもにスマートフォンを持たせるご家庭も多く、初めての性的な体験はインターネット上だったという子どもも少なくないようです。そのため、思春期の子どもに対する性教育は、性的な知識に加え、ITリテラシーも取り入れなければなりません。

 学校の教員がITリテラシーや性行為の持つ豊かさまで教えるのは、とても難しいことですよね。とはいえ、どちらも外部から講師を招いてでも教えた方が良い内容。特に今の子どもたちはITリテラシーが高いので、教える側も大いに勉強しなければならないでしょう。

保護者こそが子どもと向き合う存在であることを理解させた上で管理を

 警視庁の発表によると、子どもの性被害は出会い系サイトなどではなく、ツイッターやインスタグラム、LINE、TikTokなどがメインになっているそうです。子どもの意思とは別に、SNSのDM(SNSのユーザー同士が直接やりとりできる機能)で話が進んでしまうこともあります。

 中高生でSNSアカウントを持っている場合は、家庭内でルールを決め、保護者が毎日チェックすることが大切です。学生のうちは子ども任せにしない。保護者がちゃんと観察・管理できるよう、ルールを決めておいた方が良いでしょう。

 そのためには、早い段階からルールを決めたり、子どもとの信用関係を築いたりしておくこと。中高生は自立心が強くなることもから、保護者にチェックされることで「信用されていない」と感じる場合もあります。

 子どもが自身のプライバシーを持ち出した時は、1人で対処できないことであり、保護者こそが子どもと向き合う存在であることを理解させた上で管理するのが良いでしょう。