どうぶつ
腹水が1キロも溜まった状態で保護された柴犬 飼い主さんに見せた愛おしすぎる“ションボリーヌ”顔に反響
公開日: / 更新日:
薬を飲むのが苦手な愛犬のために、試行錯誤する飼い主さんは多いでしょう。薬を小さくくだいて準備するなか、その音に敏感に反応した1匹の柴犬。上目遣いで飼い主さんを見つめながらうなだれる姿が、X(ツイッター)で話題になっています。励ましの声が多数寄せられた投稿について、飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
◇ ◇ ◇
あんずちゃんの愛らしさにひとめ惚れ
注目を集めたのは、元保護犬の女の子で推定5歳の柴犬「あんず」ちゃん。かわいらしいお名前の名付け親は、あんずちゃんを保護した団体の近所に住む小学生のお子さんです。あんずちゃんをお迎えするとき、飼い主さんは新しい名前を付けることも考えましたが、そのまま継承することを決めました。
飼い主さんは3年前に先住犬を13歳で亡くし、ペットロスに陥っていたそうです。悲しみに暮れるなか、1年ほど経つと、もう一度いぬと暮らしたいという思いが芽生えます。「お迎えするなら、保護犬を」との思いから、里親になるべくご縁を探し始めました。
そうして、飼い主さんはあんずちゃんと出会いました。保護団体のSNSで公開されていた姿を見て、直感で「この子がいい!」と思ったそうで、すぐに保護団体へ連絡。すると、あんずちゃんがお腹に1キロもの腹水が溜まった状態で保護されたことを知りました。
「保護団体の方が探してくださった病院で、たんぱく漏出性腸症による『低たんぱく血症』であることが判明したんです。幸い、薬で腹水はなくなりましたが、今後も治療を必要とする健康状態であることがわかりました。それでも、あんずがかわいくて、引き取ることに決めたのです」
こうして飼い主さんのおうちに迎えられたあんずちゃんは、すくすくと成長。とてもおとなしく、なでなでしてもらうのが大好きな甘えん坊になりました。夜寝るときは、大切なぬいぐるみのお友達に背中をくっつけたり、毛布やタオルに顔をうずめたりしているそうです。
「甘えたくなるとそばにきて、前足でちょんちょんと触れてきます。撫でる手を止めると、鼻でつつくようにして催促することも。散歩のときは、見知らぬ人にも自ら近寄って撫でてもらおうとします。自分の体力に合わせて散歩のペース配分をすることができないようで、初めは元気良く歩いていますが、帰る頃には立ち止まって『抱っこして』とアピールすることもあります。どんな姿も愛おしいですね」
薬を飲むと誤解したあんずちゃん うなだれる姿に励ましの声殺到
飼い主さんはある日、あんずちゃんが服用する低たんぱく血症の治療薬を、飲みやすいサイズになるよう割っていました。すぐに飲んでもらうわけではありませんでしたが、薬が割れる音を耳にして、あんずちゃんに異変が。
どうやらあんずちゃんは薬を飲まされると勘違いしたようで、頭を垂れ、上目遣いで飼い主さんを見つめながらしょんぼりしてしまいました。
「現在、あんずは6種類の薬を飲んでいます。そのなかに、1回に4分の1錠を飲む薬や2分の1錠を飲む薬があるため、事前に割って準備をする必要があります。動画撮影時は、後日に飲む薬をまとめて割っていたのですが、あんずは今から飲むと思ったようです」
伏し目がちに飼い主さんの様子をうかがうあんずちゃんの姿を収め、動画をXで公開すると、瞬く間に12.9万件もの“いいね”が集まりました。
リプライ(返信)には「すごい落ち込み方」「嫌だなぁってのがわかりますね」「めちゃくちゃ感情が伝わってきますね(笑)」など、あんずちゃんのわかりやすいリアクションに目を奪われる人が続出。ほかにも、「嫌なのに頑張るのですね。なんていい子!」「あんずちゃん偉いなぁ」「いい子いい子。お薬飲んだらもっと元気になれるよ、ファイトだよ」など、激励の声がたくさん寄せられています。