どうぶつ
痩せ細った地域ねこが“第二の人生”へ 極限状態から救われた姿に「涙腺崩壊しそう」の声
公開日: / 更新日:
なす術なく見守る日々 2~3か月後に変化が
予断を許さない状況が続きましたが、おうくんに復調の兆しが見えたのは、年が明け、暦の上では春を迎える頃。飼い主さんの愛と努力の甲斐あって、おうくんはようやくごはんを食べてくれるようになりました。すっかり痩せ細ってしまいましたが、食事を再開したおうくんはそれまでの分を取り戻すかのように、一心不乱にごはんを食べるようになったそうです。
「たぶん、『このまま死にたくない』という気持ちが勝ったのでしょうね。瞳に光が戻って、ごはんを食べ始めたときは“生命力”を感じました」
それまで、おうくんが慣れたタイミングに合わせて保護すると決めていた飼い主さんでしたが、おうくんが再び食欲をなくしたときにすぐ保護できるよう準備を開始。そうしてまたしばらく様子を見守っていたところ、おうくんに再び食欲不振の兆候が。覚悟を決めて緊急保護し、その足ですぐに動物病院へ向かいました。
「検査の結果、血液検査などは異常なし。しかし、レントゲンの結果、過去に骨盤をけがしたことが原因で便秘になりやすく、お腹に便が溜まると吐いて食欲がなくなると診断されました」
こうして2021年の10月11日、おうくんは地域ねこを卒業し、おうちねことして“第二の人生”をスタートさせたのです。
お迎えするまでの記録をXで紹介すると反響が
飼い主さんは、おうくんと交流を始めてから、その記録を動画や写真に残してきました。
お迎えから2年を迎えた今年10月11日、それを記念して、地域ねこだった頃のおうくんの姿をXに投稿した飼い主さん。当時を振り返り、「おデブと呼ばれていた体は骨と皮だけになったけれど生きる希望を捨てずにごはんと水を少しずつ食べられるようになったとき」とのコメントを添えています。
現在の姿を知る人たちからは、リプライ(返信)に驚きの声が。「こんなに極限状態の時代があって今があるのね ヤバイ涙腺崩壊しそう」「こんな大変な状態なときがあったのですね 諦めず生きようとする!! すごいね ウルウル感動しちゃうなぁ」など、懸命にごはんを頬張る姿に胸を打たれる人が続出しています。
おうくんとの出会いが人生の転機に
晴れて、飼い主さん家族の一員となったおうくん。飼い主さんは、おうくんとの出会いをきっかけに「私の人生、大きく変わりました」と語っています。
「ねこに関しては、まったくのド素人でしたが、外ねこが置かれている厳しい状況を目の当たりにして、ねこに意識が向くようになりました。現在は、畑や道路、山などで暮らすねこを保護し、去勢・避妊手術を行い、里親を探しています。今、家にいるねこたちは、おう以上に過酷な環境で暮らしてきた子ばかりです」
ふっくらとして健康的になったおうくん。これからは、飼い主さんのおうちで幸せな“第二の人生”を送ることでしょう。
○取材協力:おうとお母ちゃん+愉快な仲間達(@outoobasan31011)さん
(Hint-Pot編集部)