どうぶつ
手足や鼻はただれガリガリに痩せていた元保護ねこ 保健所からお迎えされスタートした幸せな猫生
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飼いねことの幸せエピソードをお届けする“なないろ猫物語”。保健所に収容されていたところを、SNSがきっかけで、優しいご主人の元へ引き取られた1匹の元保護ねこをご紹介します。今ではふっくらと健康体になり、幸せな日常を過ごしているという生後6か月の子ねこの飼い主、まりぺぺ(@fuji_stagram__)さんに話を聞きました。
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脱走で肝を冷やしたことも やんちゃ盛りの生後6か月
大きなおみみに、ウルウルの瞳がとっても愛らしい「富士」くん。まだ生後6か月ほどの男の子です。カメラマンでもあるまりぺぺさんは、カメラのメーカー名から取って、現在の名前を付けることにしました。「富士は和顔なので、和風な名前が似合っていて気に入ってます」と話します。
まりぺぺさんによると、まだまだ子ねこの富士くんは好奇心旺盛なやんちゃ盛りで、「暴れん坊の甘えん坊」。以前、やんちゃの度が過ぎて、動物病院の帰りにマンションの外廊下で首輪が外れてしまい、脱走してしまったという苦い経験を教えてくれました。
「しばらく走り回って追いかけたんですが、全然捕まえられず。このまま車道に出たり、帰ってこられなくなったりしたらどうしようと、涙が出そうなほど心配しました。ところが、階段の死角で私の姿が見えなくなると寂しくなったみたいで、自分から『にゃ~』と胸に飛び込んできてくれました。甘えん坊で良かったです」
命の期限が迫っていた「富士」くん 保健所に収容されていた
今はまりぺぺさんにあふれるほどの愛情を注いでもらっている富士くんですが、この家にやってくる前は、保健所に収容されていて殺処分寸前でした。
「収容時は生後2か月くらいの子ねこちゃん。ケージから『出して~』と、にゃーにゃー鳴いている動画を見たら、気になって夜も眠れなくて……」
SNSで富士くんのことを知ったまりぺぺさんは、どうしても頭から離れず迎えにいくことに。すると、ケージの中にいた富士くんは身体中に排泄物が付いており、手足のただれもひどい状態。小さな鼻はケージに触れて、擦り切れてしまっていて真っ赤っかだったそう。
「お腹も下していてガリガリでした。でも、食いしん坊な富士くんはお薬もおいしそうに食べてくれて(笑)」
今ではただれもすっかり良くなり、フワフワの被毛に健康的なぷっくりとしたら身体つきの愛されねこに変貌しました。
寄り添って眠っている時が幸せ
まりぺぺさんが富士くんといて幸せを感じる瞬間は、「寄り添って眠ってくれる時」。そして、「日々の成長を感じる瞬間」。
「富士くんは甘えん坊なので、朝起きた瞬間や、私が仕事から帰ってくるとすぐにゴロゴロ。富士くんも一緒にいる時間を幸せに感じてくれているんじゃないかな、と思っています」
今こうしている間にも、かつての富士くんのように命の期限が近付いているねこがいると思うと、心がぎゅっと締め付けられます。まりぺぺさんが手を差し伸べていなければ、富士くんはこの世に生まれてきて、たった2か月ほどでその生涯を終えてしまうところでした。
どんなに不安な思いだっただろう。どんなに苦しくつらかっただろう。
今、富士くんには誰よりも大切に想ってくれる“命の恩人”まりぺぺさんがそばにいます。これからもたくさん甘えて、たくさんお話をして、幸せな時間をずっと共有していくことでしょう。だって、富士くんの幸せな“猫生”は始まったばかりなのだから。
(猫ねこ部)