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食感を楽しむレンコン ホクホク仕上げのために「やってはいけない」こと 栄養士が伝授

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

煮物ではホクホク食感がおいしいレンコン(写真はイメージ)【写真:写真AC】
煮物ではホクホク食感がおいしいレンコン(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 レンコンは、切り方によって見た目も食感も変わり、さまざまな料理に使い分けられます。切る向きによってシャキシャキのきんぴら、ホクホクのフライ、煮物に仕上がり、すりおろすとトロッとするので料理のとろみづけにも。ただし、仕上げたい食感によって、下処理でやってはいけないことがあるようです。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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切り方や調理方法でさまざまな食感を楽しめるレンコン

 レンコンは料理によって切り方を変えると、さらにおいしく食べられます。レンコンの穴を横にして繊維に垂直に切ると、シャキシャキとした食感に。厚めの輪切りや半月切りにして、きんぴらや天ぷら、ソテーなどにしてもおいしいです。薄い輪切りにして、酢の物やサラダにするのも良いでしょう。

 レンコンの穴を上に見て、繊維に沿って切るとホクホクとした食感に。レンコンを棒状にする縦切りは、しっかりとした歯ごたえを楽しめます。ソテーやフライ、天ぷらにすると、輪切りとは違った食感になり美味。煮物にする際は、縦半分に切ったレンコンの切り口を下にして、斜めに包丁を入れて乱切りにすると、表面積が増えて味が染み込みやすくなります。

 すりおろすとトロッとした食感になり、料理のとろみづけにも。水分を切って焼くとモチモチとした食感になります。ハンバーグや肉団子のタネに混ぜて焼けば、ふっくらとした仕上がりに。粗みじん切りにしてタネに混ぜて焼くと食感が残り、食べごたえもアップしておいしいですよ。

酢水にさらす理由とは ホクホク食感の料理には不要

カットすると変色しやすいレンコン(写真はイメージ)【写真:写真AC】
カットすると変色しやすいレンコン(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 レンコンの下処理として、カットしたら酢水にさらすことがあるでしょう。理由は、変色を防ぐためです。レンコンにはポリフェノールの一種でアクの成分でもあるタンニンが含まれ、切り口が空気に触れると黒っぽくなりますが、酢水に浸すことで酸化しにくくなり、見た目が白くきれいに仕上がります。

 さらす酢水の濃度に迷うこともあるかもしれません。目安は、水1カップ(200ミリリットル)に酢小さじ1杯ほどです。酢の量を多くしたからといって、効果は変わりません。逆に酢の風味がレンコンに残り、本来の味が損なわれることも。また、酢水にさらす時間は5分程度を目安にしてください。長時間さらすと、ビタミンCなど水溶性の栄養素が流出してしまうからです。

 この酢水にさらすレンコンのアク抜きは、必ずしも行わなくてはいけないものではありません。タンニンには抗酸化作用や消炎、収斂作用などの効能が期待されています。咳止めやのどの痛みには、皮ごとすりおろしてレンコン湯やレンコンスープするのがおすすめです。タンニンの効能をいかしたいときは、カットしたらそのまま調理しましょう。

 また、酢水にさらすとホクホク食感にならないので注意が必要です。本来、水と熱が加わることでやわらかくなる、でんぷん質の働きや食物繊維ペクチンの分解が、酢水によって抑制されるためなどといわれています。レンコンのホクホク食感をいかした料理を作る際は、酢水にさらさないのが基本です。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾