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10月26日は「柿の日」 栄養成分や「二日酔いの朝に柿」といわれる理由を栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

秋の味覚、柿(写真はイメージ)【写真:写真AC】
秋の味覚、柿(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 秋の味覚、柿。日本では古くから栄養補給源として食べられていた果物のひとつで、「二日酔いの朝に柿」との言い伝えもあるほどです。一体、なぜそういわれているのでしょうか? 10月26日は「柿の日」。記念日にちなみ、柿の栄養について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

柿は栄養豊富 アルコール分解に役立つ成分も?

 柿は、平安時代の文献にも登場するなど、日本人に古くから親しまれている果物です。本来は渋柿だったのが、13世紀頃に渋みのない甘柿が日本で発見されたといわれています。江戸時代になるとさまざまな品種が生まれ、現在では1000種以上に。甘柿の主な品種には、「富有柿」「次郎柿」「筆柿」などがあります。

 栄養面でみると、なんといってもビタミン類が豊富なことが特徴です。美肌や免疫機能を高めるのに欠かせないビタミンCの含有量は、果物のなかでもトップクラス。キウイフルーツやイチゴ、レモンやミカンなどよりも多いです。また必要時にビタミンAに変わるβカロテンも豊富。ビタミンAは目の健康、皮膚や鼻の粘膜の保護に役立ち、体を守ります。このほか、食物繊維もたっぷりと含まれています。

「二日酔いの朝に柿」といわれるのは、上記の栄養成分に加え、渋みのもとであるタンニン(シブオール)が含まれていることにあるのでしょう。タンニンはポリフェノールの一種で強力な抗酸化作用を持ち、アルコールの分解を助けます。アルコールには利尿作用があり、水分とともに電解質が排出されてしまう性質も。電解質のひとつ、カリウムも多く含むことから、二日酔いの緩和に役立つと言い伝えられています。

 柿が二日酔いをどれくらい緩和するかのデータはありませんが、柿の栄養メリットをいかすならば、二日酔いになってしまった翌朝よりは、予防のために、アルコールを飲む前に食べたほうが良いです。また、柿を食べたからといって大量のアルコールを飲んで良いというわけではありません。適量を楽しく食べましょう。

柿の食べすぎには注意 食べ切れない際は冷凍保存も

 栄養豊富な柿ですが、食べすぎには注意が必要です。タンニンを一度に大量に摂取すると、胃に結石が作られる原因にもなります。胃痛や吐き気、さらには胃潰瘍や腸閉塞になってしまうことも。また、タンニンは腸のぜん動運動を低下させるため、過剰摂取が便秘につながることもあります。

 果物全般にいえますが、大量に食べると体を冷やす原因にも。冷えが気になる人は気をつけましょう。1日に成人が食べる柿の量は、1個を目安に。栄養があるからと1つのものだけを食べるのではなく、いろいろなものを適量食べる、バランスの良い食生活を心がけましょう。

 熟した柿をすぐに食べ切れない場合は、水で濡らしたキッチンペーパーをヘタに当てて、ヘタを下にしてポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめ。ヘタを乾燥させないことで、鮮度を保つことができます。または、ひとくち大にカットして適量ずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。シャーベットのように食べてもおいしいですよ。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾