神秘的な光のグラデーションに包まれた東京の姿が、X（ツイッター）で大きな話題になっています。「言葉が出ないほどにエグい景色が撮れたから見て欲しい」と添えられた投稿には、10万件以上の“いいね”が。撮影時の様子や苦労などについて、撮影者のNitto（@Nitto_Photo）さんにお話を伺いました。

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東京の高層ビル群や東京スカイツリーを一望

　厚い雲の隙間から差し込む温かな陽光。奥には高層ビル群、そこから突き出るようにそびえ立つ東京スカイツリーが影になり、幻想的な風景になっています。

「言葉が出ないほどにエグい景色が撮れたから見て欲しい！！！！！！」

　撮影者のNittoさんが、そうメッセージを添えるのも納得の夕景です。Xに投稿された写真は大きな注目を集め、なんと10万件もの“いいね”が。

　リプライ（返信）には、「えぐい……人生における奇跡の瞬間の切取り……」「おお！　何か東京に降臨してきそうな……素晴らしいですね……」「これはめちゃくちゃ神秘的」などの声が寄せられています。

「ここまで幻想的な光が来ることはまったくの予想外」

　撮影を行った場所は、千葉県市川市にある展望施設「アイ・リンクタウン」。入場料金は無料で、Nittoさんは以前から、東京の風景が見られることを知っており、何度かこの場所で撮影したことがあるそうです。

「この日はフォロワーさんの1人と撮影に行くことになっていました。アイ・リンクタウンでは月に2回、第3金曜日と第3土曜日の午後3時〜9時に三脚が使用可能（2023年10月現在）で、その日はちょうど使用可能日でした。そのため、僕から提案してアイ・リンクタウンに向かうことに。しかし、ここまで幻想的な光が来ることはまったくの予想外で、大興奮しながら撮影しました」

　時刻は午後4時過ぎ。Nittoさんがスカイツリーや新宿の高層ビル群、さらに左に見える東京駅周辺のエリアから虎ノ門などにかけての高層ビル群を狙っていたところ、絶好の光が差してきたのです。

「望遠レンズを使い、日が差している箇所を切り取りました。また、『ブラケット撮影』と『HDR合成』というテクニックを用いて、写真の中で明るい部分が白飛びしたり、暗い部分が黒く潰れたりするのを防いでいます」

写り込みの処理には苦労も…

　とくに苦労したのは、展望施設の窓ガラス越しに撮影しているため、写り込みがなるべく入らないよう、画角を調整することだったそうです。それでも多少は写り込んでしまったため、編集の段階でほとんど目立たないようにする調整が少々大変だったと振り返っています。

　現在は、東京大学の学生として勉学に励みながら、趣味である撮影を続けているNittoさん。大学生になってからはYouTubeチャンネル「Nitto Photography」を開設し、写真を「作品」にまで仕上げるための「計画」「撮影」「現像（加工）」の3段階について、詳しく紹介しています。

　今回、話題になった夕景の撮影方法についても動画で解説しているそう。ビデオカメラで撮影した風景と仕上がった写真作品との違いも感じることができますよ。

（Hint-Pot編集部）