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幻想的な東京駅に約15万人感動 水たまり反射を利用した渾身の一枚「雨も悪くない」
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沖縄地方に続いて関東甲信地方も梅雨入りし、いよいよ雨の季節が本格的にやってきます。これから気持ちが上がりにくい日々がしばらく続きますが、写真愛好家の方々にとっては必ずしもそうではないようです。雨が見せてくれる幻想的な風景。その絶景を見事なタイミングで撮影した東京駅の写真がSNS上で大きな反響を呼んでいます。水が織りなす芸術に魅せられた撮影者のやまちゃん(@S_Y_yama)さんにお話を伺いました。
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“聖地”として憧れ 明確なイメージを持って撮影に臨んだ東京駅
東京の中でも有数の「写真映えスポット」として知られる東京駅の丸の内駅舎。1914年に創建された鉄骨赤レンガの建物は1945年の東京大空襲で大きな被害を受けましたが、戦後復興工事を経て、2012年まで行われた保存・復原工事によって創建当時の姿がよみがえりました。周辺地域も整備されたことで多くの観光客が訪れるようになり、近年はライトアップやプロジェクションマッピングなども実施されファンを楽しませています。
東京駅の丸の内駅舎は、写真愛好家にとって“聖地”の一つ。「写真は趣味で休みの日に撮りに行く程度」というやまちゃんさんですが、以前から東京駅を撮影する際の明確なイメージがあったそうです。
「東京駅は濡れた路面の“反射”が美しいとして有名なスポットです。そのため、雨の日に撮影したいと考えていました。水たまりを使った反射が好きなので、撮りたい場所の一つとして決めていました」
東京駅に思いを馳せながら、撮影のタイミングをうかがっていたやまちゃんさん。そして約1年前の2021年5月13日、ついにその日は訪れました。
水たまりに傘を差して雨に濡れながら必死に撮影
人が少ない時間を見計らい、ライトアップされた東京駅と対峙したやまちゃんさんは、愛機「Canon EOS R」を地面すれすれの位置にセット。水たまりのリフレクション(反射)の状況も狙い通りで撮影準備はすぐに整ったそう。ところが、そこからはかなり苦労したといいます。
「雨が降っていたため、水たまりが波打ってしまい、うまく撮影することができませんでした。そこで、水たまりに傘を差して、自分は濡れながら撮影していました(笑)」
それでもどうにか納得の一枚の撮影に成功したやまちゃんさんは「雨の東京駅が異世界すぎる」という一文とともにツイッターで写真を公開。すると、瞬く間に評判が広がり、14.7万件もの“いいね”が集まりました。
リプライ(返信)には「きれい」「違う国みたい」「ポストカードにしてほしい」といった称賛の声が殺到。「いつも利用している東京駅とは思えない」「異世界の門のよう」「都会ってすごい!」「雨も悪くないかも」など非現実的な世界感に魅せられた人も多かったようです。さらに、よく見ると傘を差した男性が1人だけ写り込んでいることに気づいた人からは「東京駅でもこんなに人がいない瞬間あるんですね」といった声も寄せられています。
撮影場所の情報は、常にネットなどで探しているというやまちゃんさん。「夜景や星など非日常的な雰囲気のものに惹かれます」という思いのもと撮影された美しい写真の数々は、ツイッターだけでなくインスタグラム(yamayu517)でも見ることができます。これからも雨の日が楽しくなるような作品を期待したいですね。
(Hint-Pot編集部)