Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

激しい腹痛や嘔吐、腹膜炎が起きることも 冬も注意が必要な食中毒「アニサキス症」 厚労省が注意喚起

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

アニサキス幼虫が寄生するのは、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなど(写真はイメージ)【写真:写真AC】
アニサキス幼虫が寄生するのは、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなど(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 気温が低くなると、ついゆるみがちになる食中毒への注意。しかし、食中毒の原因は季節を問わず存在するため、油断は禁物です。厚生労働省食品安全情報の公式X(ツイッター)アカウント(@Shokuhin_ANZEN)が、魚介類の寄生虫アニサキスが原因となる食中毒について投稿し、注意を呼びかけています。

 ◇ ◇ ◇

「酢や塩での調理でアニサキスは死滅しません!」

 アニサキスは寄生虫(線虫)の一種です。その幼虫(アニサキス幼虫)はサバやアジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生。寄生された魚介類を刺身などの生で、また冷凍や加熱が不十分な状態で食べると、アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こすといわれています。

 アニサキス症は主に、食後数時間後から十数時間後に激しい腹痛や嘔吐などが起きる「急性胃アニサキス症」と、食後十数時間後から数日後に激しい下腹部痛、腹膜炎症状を起こす「急性腸アニサキス症」に分けられます。その際、発熱やじんましんを伴ったり、炎症が重症化したりするケースも。速やかな医療機関の受診が必要とされています。

 厚生労働省は、食品安全情報を発信する公式Xアカウントで「アニサキスによる食中毒の予防方法」を紹介。「冷凍・加熱が有効」といった対策に加え、「鮮度を徹底」「目視で確認」を呼びかけています。また、「食酢、塩漬け、しょうゆ、ワサビでは死滅しないので、刺身や締めサバなどの調理の際も目視確認が重要です」と注意喚起。

 さらに、投稿のリンクにある同省ウェブサイトでは、実際のアニサキス幼虫の写真を公開し、調理中や食べる前に確認するよう注意を促しています。また、魚を保存する際のポイントも。「丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除いてください」としています。

 寒さが増すとともに、脂がのってくる魚も多い季節。安全に、おいしく魚を食べるために、食中毒にはしっかり注意したいですね。

(Hint-Pot編集部)