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「新鮮だから安全」ではない 多発中の「カンピロバクター食中毒」 鶏肉は十分な加熱を
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最近、ニュースなどで「カンピロバクター」という文字を目にします。生の鶏肉を食すると感染することがある、食中毒の原因となる菌です。この細菌について、厚生労働省食品安全情報の公式X(ツイッター)アカウント(@Shokuhin_ANZEN)が注意を呼びかけています。
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潜伏時間が1~7日間とやや長いことが特徴
家庭料理にも危険が潜んでいるというカンピロバクター食中毒。とくに生、半生、加熱不足の鶏肉料理で多発しているのだそう。厚生労働省のウェブサイトによると、日本で近年発生している細菌性食中毒のなかで、カンピロバクターは発生件数が最も多く、年間300件、患者数2000人程度で推移しているといいます。
今年8月には、流しそうめんによる食中毒が石川県の飲食店で発生。患者数は800人を超えたといいます。このときは、調理などで使用していた湧き水からカンピロバクターが検出され、原因と特定されました。
厚生労働省のウェブサイトによると、カンピロバクターに感染すると、下痢や腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などの症状が出ます。潜伏時間が1~7日間とやや長いことが特徴です。主な感染源は、生の状態や加熱不足の鶏肉、これらを調理中の取り扱い不備による二次汚染など。不十分な殺菌による井戸水、湧水、簡易水道水などの例もあるようです。
家庭内で鶏肉を料理する際は十分に注意したいですね。厚生労働省のXアカウントでは、予防するための3つのポイントを指摘しています。
・サラダなど生で食べるものから先に調理
・十分な加熱(鶏肉の中心が白くなるまで焼く)
・鶏肉を調理した器具は熱湯で消毒
とくに気をつけたいのは、「新鮮だから安全」というわけではない点です。どんな鶏肉でも、ひとまず十分な加熱を心がけましょう。
(Hint-Pot編集部)