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バナナの皮をむくとついている白い筋は食べるべき? “正体”を栄養士に聞いた 

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

バナナを食べるとき気になる筋(写真はイメージ)【写真:写真AC】
バナナを食べるとき気になる筋(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日本人にとって身近なフルーツの代表であるバナナ。通年店頭に並び、常備している家庭も多いのでは。手で皮をむけばすぐに食べられる手頃さと、甘くやわらかい食感は、子どもから高齢者まで幅広く人気があります。ただし、ときどき紐状の白い筋が気になることも……。捨てるべきなのか、食べるべきなのか迷うところです。いったい、これはなんなのでしょうか? 栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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バナナの皮をむいたときに気になる白い筋とは

 バナナを食べようと皮をむいたら、白い筋がついていて気になるときがあるかもしれません。この筋は「維管束」と呼ばれ、バナナが成長する際、果実に栄養を運ぶ役割をしている管です。食べても問題ありません。

 近年の研究では、この白い筋にバナナ本体以上の栄養がたっぷり含まれている可能性があるといわれています。バナナに含まれる代表的な栄養素としては、体内の余分な塩分や水分を排出するカリウム、便通を整える食物繊維、エネルギーを作るために必要な補酵素ビタミンB1などが挙げられ、栄養メリットを摂取したいならば、白い筋は食べるのがおすすめです。

 ただし、ぼそぼそとした食感で苦手な場合は、無理をせずに取り除いておいしく食べましょう。皮をむく際に、房同士がついている軸部分からではなく、軸でないほうからむくと白い筋がバナナ本体に残りにくいとされています。軸の反対側の皮を指でつまみ、切れ目を入れてから両手で軸のほうに向かってむくと、きれいにむけるはずです。

 ちなみに、バナナをカットした断面の中心部分に、黒っぽい小さな点々があります。これは種の名残です。もともとのバナナには種がありましたが、突然変異で種なしのバナナができたそう。種のないバナナは、茎の根の部分より発芽した芽から育ちます。

おいしいバナナの選び方 保存のコツ、相性の良い食材とは

 バナナを店頭で選ぶ際は、大きく丸みがあり、黄色くて傷がなく、付け根の軸がしっかりとしていて、黒くないものが良いといわれています。すぐに食べない場合は軸や皮が緑色のものを選び、家で追熟させましょう。

 追熟させるには、常温が適しています。熱帯地域が原産なので、バナナは寒い環境が苦手。13度以下になると低温障害を起こして、皮が真っ黒になってしまいます。また、冷蔵庫など低温の場所で保存すると追熟しないので、甘くなりません。直接日光が当たらない、風通しの良い場所が適していますが、冬の寒い時期は、暖かく空気の流れもあるリビングなど、人が出入りする場所のほうが良いでしょう。

 皮に茶色の点々(シュガースポット)ができたら甘く追熟した証拠、食べ頃です。すぐに食べない場合は、そのタイミングで冷蔵庫の野菜室へ。皮をむいて適当な大きさにカットして、冷凍庫で保存するのも良いでしょう。バナナは追熟を促すエチレンガスを出すので、房の状態で何本もついていると、隣り合うバナナ同士で熟すのを早めてしまいます。長持ちさせるためには、バナナを房から切り離して、1本ずつポリ袋などに入れて保存してください。

 バナナの栄養を“補足強化”する手軽な食材として挙げられるのは、牛乳やヨーグルト。バナナに含まれるトリプトファンとビタミンB6に、さらに乳・乳製品のトリプトファンが合わさることによって自律神経のバランスを整え、リラックス効果があるセロトニンをより多く生成できます。また、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維も含まれるので、ヨーグルトと一緒に食べると善玉菌を増やし、腸内を整える効果が期待できるでしょう。ミキサーを使ったバナナと牛乳、ヨーグルトのミックスジュースは白い筋も気にならず、おいしく食べられます。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾