まるでヘッドバンギング（ヘドバン）のような動きでシンクロする2頭の馬。マイネルキッツ（牡20歳）とスズカフェニックス（牡21歳）が激しく頭を上下させる動画を、北海道浦河町にある牧場「うらかわ優駿ビレッジAERU」が公式X（ツイッター）アカウントで公開し人気を集めました。2頭の現在の様子などについて、同牧場の担当者さんにお話を伺いました。

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ヘドバンする馬を真似てみた？　シンクロする動きに反響

「キッちゃん絶対真似してる（笑）　最後に『えっ撮ってた……？』　みたいな表情にもご注目」

　そんなコメントが添えられた動画には、慣れた様子でヘドバンするスズカフェニックスと、その手前で少しだけ頭を振り、馬房に隠れるマイネルキッツの姿が。わずか14秒の動画ですが、最後にはマイネルキッツがカメラ目線で「撮ってたのね……」といった様子で、恥ずかしそうな表情を見せています。

　担当者さんに聞くと、「おそらくスズカフェニックスのヘドバンを、マイネルキッツが真似ているのだと思います。スズカフェニックスが癖でヘドバンするのを毎日のように見ているので、興味を持ったのかもしれません」と明かしてくれました。確かに、マイネルキッツはどこかぎこちなくシェイクしているように見えます。

　2頭の愛らしいヘドバンがXで公開されると、4000件を超える“いいね”を集めました。リプライ（返信）には、「かわいい～　最後の表情、たまらないですね」「ヘドバンって感染するんだ……w」「ノリノリなキッツくん」「『キッツいない間だけ本領発揮してる』　ドリフのコントですやん！」「最後のスズカさんの表情がたまりません　ヘドバン以外にもネタを提供してくれる素晴らしさよ……」などの声が上がっています。

ヘドバンはスズカフェニックスの癖　マイネルキッツが見せたのは初めて

　現在、2頭はともに午前7時頃に朝食を取ります。その後は放牧地で過ごして、午後2時頃に厩舎へ戻り、そこから夕食、健康チェックをして厩舎で過ごすのがルーティンです。

　仲良くヘドバンしていますが、放牧される場所は別々なので、接触することはないそうです。ただ、手入れをされるときに隣り合うことがあり、そのときもお互いに警戒しないようなので、不仲ではなさそうとのこと。

　マイネルキッツはクールキャラで、スズカフェニックスは寂しがり屋。性格は真逆でも、2頭の毛色は同じ栗毛で、額から顔にかけての模様もそっくりです。「一緒に過ごしたら仲良く過ごせるのかもしれません」と担当者さんは話します。

　そもそも、馬はヘドバンするものなのでしょうか。担当者さんは、「馬によって違いはあると思いますが」と前置きしたうえで「スズカフェニックスは、スタッフに何かを伝えたいときや気づいてほしいときの手段としてヘドバンしているようです。朝は『ごはん欲しい』のヘドバン、『ごはん食べたら放牧行きたい』のヘドバン、『昼過ぎには厩舎へ帰りたい』のヘドバン……などですね。マイネルキッツにその癖はなく、ヘドバンを見せたのはこのときが初めてでした」と教えてくれました。

　もしかしたら、マイネルキッツがヘドバンを見せたのは、スズカフェニックスと同じように何かをアピールしたかったからなのかもしれませんね。ほど良い距離を保ちながら過ごす2頭から、今後も目が離せません。

（Hint-Pot編集部）