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「ヒートショック」は持病や前兆がなくても起きる 冬場の温度差に注意を 消防局が4つの予防法を呼びかけ
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季節外れの春のような陽気から一転して、寒気の流入で全国的に急激な冷え込みが予想されています。強烈な寒さの到来で気をつけたいのが「ヒートショック」です。各地の消防局も注意喚起しています。
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ヒートショックを予防する4つのポイント
毎年、冬の時季になると、各所から注意が呼び掛けられるヒートショック。新潟市消防局も18日、公式インスタグラムアカウント(niigatashishobo)で、ヒートショック予防に関する投稿を行いました。
それによると、「ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い浴室への移動や、寒い浴室から熱い湯船に入るなどの、急激な温度変化で血圧が大きく変動して起こる健康被害のこと」。4つの予防法を紹介しています。
・脱衣所を暖房器具などで温め、ほかの部屋との温度差をなくす
・浴槽のふたを開け、浴室の壁にシャワーで温水をまいておく
・湯の温度は熱すぎず(40度程度)、浸かる時間はほんのり汗ばむ10分程度で
・湯舟から出るときは、ゆっくり立ち上がる
また、ユニークな投稿が人気の尼崎市消防局の公式インスタグラムアカウント(amagasaki.119.fd)でも、寸劇と解説を組み合わせた動画でわかりやすくヒートショックの注意点をまとめています。
高齢者の入浴事故は交通事故の2倍
ヒートショックが原因の死亡数は、具体的には明らかになっていません。しかし、「政府広報オンライン」も、冬場の浴室でのヒートショックによる高齢者の入浴事故に注意を呼び掛けています。
ヒートショックのみが原因とはいえませんが、「厚生労働省人口動態統計(令和3年)によると、高齢者の浴槽内での不慮の溺死及び溺水の死亡者数は4750人で、交通事故死亡者数2150人のおよそ2倍」になるというから驚きです。入浴中の急な体調悪化などに備えて、お風呂に入る際には、同居家族に一言声をかけるのを習慣にするのがおすすめだそうです。
もしも風呂場で倒れている人を発見したときの対処法も紹介されています。まずは落ち着いて、次のように行動しましょう。
1.浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める
2.入浴者を浴槽から出せるようであれば救出する。出せないときは、ふたに上半身を乗せるなどして沈まないようにする
3.直ちに救急車を要請する。
4.浴槽から出せた場合は、両肩をたたきながら声を掛け、反応があるか確認する。反応がない場合は呼吸を確認する
5.呼吸がない場合には胸骨圧迫を開始し、救急車の到着まで続ける。人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。
ヒートショックは持病や前兆がなくても、誰にでも起こる場合があります。過信せず、予防を心がけましょう。
(Hint-Pot編集部)