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49歳で出産の小松みゆきさん、「昔の苦労したことを今の人に求めるのはやめて」 スマホ動画「取り入れていい」
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2021年に7年間に及ぶ不妊治療の末、49歳で第1子を出産して話題になった俳優の小松みゆきさんに子育て論を聞きました。産後の育児は極度の疲労のあまり、「ゾンビのようだった」と振り返った小松さん。子育てにはYouTubeやネットスーパーを活用し、日々成長する姿を楽しんでいると言います。一方で、世代によって子育ての方法が異なることが、思わぬストレスやあつれきを生むことも珍しくはありません。どのように向き合っているのでしょうか。
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動画を見せると視力が低下する? 絵本でも同じ
もうすぐ子どもが生まれて3年になる小松さん。日々幸せを感じつつも、子育てを巡る昔ながらの風潮に疑問を感じることもあると言います。
「育児をしていくうえで、よく耳にするのが、推奨されている昔の育児と今の育児の違いへの戸惑いです。例えば、子どもにテレビやスマホなどであまり動画を見せないほうがいいと言われますよね。確かにコミュニケーションの能力のことを考えたら、ずっと見せているのはよくないです。でも逆にこういう時代だから、早いときから取り入れてもいいと考えています。
うちの子もウェブ上の動画とか大好きです。外出先でうるさくすると周りに迷惑をかけそうなときにスマホで見せていますが、自分でタッチして選んで次の動画を見ていたりします。興味を持つってすごいですよね。2歳の子どもがタッチパネルを自分の意思で操作できて驚きました。でも、子どもにとっては絵本をめくるのと一緒なんだと思っています」
大切なのは、節度を持って利用することだと訴えます。
「小さいころからスマホなどで動画を見せると、目が悪くなるという提言を見ます。でも絵本でも近くや暗いところで見ていれば目が悪くなるでしょうし、要は使い方だと思っています」
小松さんの育児の方針は明確です。「育児の仕方はどんどん新しくなっていますから、そういうものは積極的に取り入れるようにしています。今の新しいやり方をいろいろ知りながら、妊娠や出産にも生かしていったほうが育児も楽になってくると思っています」。不妊治療では、着床前診断を受けたことを明かしています。受精卵に対し、遺伝子や染色体に異常がないかどうかを調べる検査で、欧米では普及率の高い診断です。顕微授精を行うこと14回以上。その間、つらい思いを何度も乗り越えての待望の出産となりました。
世の中が便利になるにつれ、子育ての方法も変化するもの。しかし、それを許さない空気が一部にあることには落胆を隠しません。
「昔の苦労したことを今の人に求めるのはやめましょう。昔は赤ちゃんの首が座れば母親が抱っこやおんぶで買い物に出かけたもんだ、とか。今は便利な時代だし、新しいやり方があるのだから、それを使えばいいと思います。そうでないと、共働きなんかできないですよっていうのはずっと思っています」
小松さんは買い物をほぼ、ネットスーパーで済ませているそうです。妊娠前は自分で買い出しに行っていましたが、育児の疲労でヘトヘトに。「疲れ切って買い物に行く気力もありませんでした。子どもが2歳となった今でも子どもを連れて買い物はできません。家で待っていれば、車で配達してくれるので、その分、子どもと触れ合える時間も増えてありがたいと思っています」と続けました。