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「ライスにエッグ、それでケチャップ。なんだっけ?」 チリからやって来た4人家族が感激した“昭和の味”とは
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世界の観光客は、2度目の日本旅行にどんな楽しみをもってやって来るのでしょうか。そして、新たにハマった日本の味とは。遠路はるばる南米チリからやってきた仲良し4人家族に聞いてみました。
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「ところで、秋葉原で一番いい電化製品のショップを知ってるかい?」と逆質問
秋葉原で出会った気さくな一家。夫のデビッドさん、妻のダニエラさん、そして2人姉妹のカミラさんとカタリナさんです。「日本は本当に美しく、素晴らしい国だよ」と満面の笑みを浮かべながら話してくれました。
デビッドさんはアルゼンチン出身で、一家はチリで暮らしているそうです。初めての訪日では、西日本を周遊。広島をはじめ、歴史が息づく京都・奈良を回ったそう。
2回目の今回は東京と大阪に滞在。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行くんだよ。心待ちにしていたんだ」とウキウキの様子です。ユニバーサル・スタジオは世界を見渡しても、米国、シンガポール、中国、そして日本の大阪にしかありません。「南米にないんだよ。だから子どもたちも含めてみんな楽しみにしているんだよ」と教えてくれました。
前回の日本旅行で、日本人の優しさとおもてなしに感激。「それに、電車の中がとにかく静かだよね。チリだったら、大声で歌っちゃう人もいるぐらい、うるさいんだ(笑)。日本の人たちをリスペクトしているよ」。電車の乗車マナーにも感心しきりです。
国内の移動手段は“反省”を生かしたそうです。前回の西日本探訪は、新幹線を含めた鉄道をメインに動いたそうですが、ちょっと予算オーバーに。
今回は空路を選択。格安航空会社(LCC)を利用したのでしょうか、「鉄道移動は一家4人で合計2000ドル(約30万円)でちょっと高くなっちゃったから、今回は飛行機さ。4人合わせてチケット代は400ドル(約6万円)。比べてみると、すごくチープだよね」。リーズナブルな旅になったそうです。
どの日本料理を食べても、「ベストなおいしさ」と太鼓判。ラーメンにはこだわりがあるようで、「クラシカルなラーメンが僕は一番だと思っているよ。それに、あのポークの肉が大好物なんだ」。昭和な風味のしょう油ラーメンや、あっさり塩ラーメンを堪能。チャーシューにほれ込んでいるとのことです。
ここで、デビッドさんが「今回、めちゃくちゃうまかった料理があったんだけど、あれ、何て言うんだっけ? 名前を忘れちゃったよ」。どんなものか聞いてみると、「ほら、あれだよ。ライスにエッグが乗っていて、それでケチャップがかけてあって。なんだっけ?」。
すかさず、ダニエラさんが写真を見せてくれました。写っていたのは、オムライス。トロトロ半熟でおいしそうです。日本ではにわかにレトロ喫茶ブームが起きていますが、オムライスは喫茶店の定番の味として親しまれています。そんな昭和テイストのおなじみ料理は、遠く地球の裏側に住むデビッドさん一家をとりこにしたようです。インタビュー中はずっと気恥ずかしそうだった娘のカミラさんは「初めて食べたけど、おいしかったわよ」と、オムライスの話にはコメントを寄せてくれました。
秋葉原には空き時間によさげな電化製品を探しに来たそうで、デビッドさんは「任天堂のゲームコントローラーがあれば買いたいんだ。ところで、ここで一番いい電化製品のショップを知ってるかい? もちろんどの店もオススメなんだろうけど、もしよければ教えてよ」。記者に逆質問で、“電気街探検”に目を輝かせていました。
散策をしながら、スマホでメイン通りを撮影して回っていたデビッドさん。きっと母国の親族や友人たちに、“世界のアキバ”のにぎわいや魅力を、土産話と一緒に伝えるのでしょうね。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)