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「どんなに被災地が勇気づけられることか」 ジョージア大使がサプライズな報告 ひと月前に到着叶わなかった石川県へ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

能登半島地震が発生した午後4時10分頃を指して止まった時計【写真:Getty Images】
能登半島地震が発生した午後4時10分頃を指して止まった時計【写真:Getty Images】

 能登半島を大地震が襲ってから1か月が経過した2月1日、石川県のあるワイナリーに驚くべき人の姿がありました。それは、X(ツイッター)で大人気の、ジョージアの駐日大使館で特命全権大使を務めるティムラズ・レジャバさん。元日には、自身も家族で金沢へ向かうはずでしたが、地震の影響により新幹線のなかで立ち往生したことを報告していました。そんなティムラズさんのサプライズな訪問に感謝や感動の声が上がっています。

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ジョージアのブドウ品種でワインを醸造するワイナリーを訪問

「能登半島に入りました」

 能登半島地震の発生から1か月となる1日、ティムラズさんは石川県穴水町にある、「能登ワイン」のワイナリーを訪問しました。投稿には、ワイン「サペラヴィ2022」のボトルを手にしたティムラズさんを含む4人の男女が写っています。

「能登半島は美しいところです。
ジョージアは、未だ厳しい生活が続く北陸の皆様と共にあります」

 そんな温かなお見舞いの言葉が添えられた投稿によると、ティムラズさんが手に持ったワインは、ジョージアのブドウ品種である「サペラヴィ」を使用しているそう。実は、ジョージアは「世界最古のワイン産地」といわれています。そんなジョージアの土着品種であるサペラヴィを、5年前から能登で育てワインを醸造。樹齢はまだ若いですが、果実味のある力強くもエレガントな味わいが特徴です。

 今回、ティムラズさんは「ささやかなご支援の気持ちとして、大使館にて『サペラヴィ2022』を100本購入させて頂きました」と綴っています。また、大変な中、快く受け入れてくれたワイナリーの人たちへの感謝も忘れません。

 さらに、「改めて地震によってお亡くなりになった方のご冥福をお祈りします。一刻も早く復興が実現することを心から願っております。その時は必ず家族で訪問したいと思います」と、能登半島へ活気が戻る日に思いを馳せました。

 投稿には、1.4万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には、「どんなに被災地が勇気づけられることか」「大使のお心遣い、被災地県民として、感謝申し上げます」「大使は復興応援もスマートですね」「目頭が熱くなります。復興の暁には、ぜひ、ご家族でお越しください」など、感謝や感動の言葉がたくさん寄せられています。

元日に金沢へ向かっていた新幹線で地震に遭遇

 実は、1月1日に家族で金沢へ旅行する計画を立てていたティムラズさん。しかし、新幹線で移動中、地震により停車。その前に金沢へ向かうことをXで報告していたティムラズさんは、停車はしたものの家族全員無事であることや、「石川県の皆様、どうぞお気を付けください」とすぐに投稿しました。

 その後、新幹線は運転を見合わせ、一晩車内で過ごすことに。皇室から贈られたおせち弁当を家族で食べたことや、運転を見合わせた駅で一度降りて、近くのコンビニへ買い物に行った様子などを報告。さらに、翌朝8時前には「新幹線を出てこれより臨時バスで長野駅へ。そこから帰京を目指します」と、どうにか帰宅の途につけたことを写真付きで投稿しています。自身も大変な中でも、多くの人に気遣い、感謝をするティムラズさんの素晴らしい人柄に、多くの人から声援が送られました。

 こうした経緯もあり、「もう来てくれないかもしれないな……と寂しく思っていました」と、これほど早く訪問してくれるとは思っていなかったという人から、「まさか能登に来ていただけたとは……!」と驚きの声も。復興、復旧がなかなか進まない地域も多いなかサプライズな訪問。ティムラズさんの笑顔は多くの人に勇気を与えたようです。

(Hint-Pot編集部)