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「日本ならではの“おもいやり”」 駐日ジョージア大使が保育園に感謝した理由とは
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ロシアとトルコに挟まれ、黒海の東端に位置する国「ジョージア」。同国の駐日大使館で特命全権大使を務めるティムラズ・レジャバさんが先日、自身のツイッターアカウントで1枚のメモを公開すると、4.5万件もの“いいね”を集める大反響を呼びました。配偶者さんが保育園の先生から受け取ったというこのメモを投稿で「日本ならではの『おもいやり』」と表現したレジャバさん。この言葉に込められた真意は何だったのでしょうか? 詳しいお話を伺いました。
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保育園の先生から渡されたメモに夫婦で感動 「これが日本なんだよ」
レジャバさんの娘さん2人が通う保育園の先生がある日、日本語を話せないという配偶者さんに渡した1枚の白い紙。Tシャツや下着など、ストックとして「明日持ってきてもらいたいもの」と「毎日カバンに入れておいてもらいたいもの」の内容と必要な数量がイラストとともに英語で書かれています。
レジャバさんは娘さんの登園に際し、コミュニケーションで苦労する配偶者さんに十分なサポートができないことを後ろめたく思っていたそう。そんな中で知った今回のメモ。レジャバさんは自身のツイッターアカウントでメモの写真を公開し、保育園の先生からの配慮に対する思いをこう綴りました。
「日本ならではの『おもいやり』に触れて家族が日本で過ごしていることをうれしく思えました」
日本人ならではのホスピタリティの高さやきめ細やかな配慮は、よく「おもてなし」という言葉で表現されます。なぜ、レジャバさんは「おもいやり」と記したのでしょうか。
「私は日本人の独特な感性には『おもいやり』という表現がしっくり来ると感じています。『おもてなし』はどこか一方通行な印象ですが、『おもいやり』は双方向の絆を連想させますし、もっと奥深い意味があるのではないかと」
そんな思いが込められたレジャバさんの投稿は多くの日本人の心を打ちました。リプライ(返信)には、「保育園のスタッフの皆さんの努力に感謝」「素敵なお話ですね」「心が温かくなりました。ありがとう」「こういうの、さらっとやってくれるのは日本のすごいところ」など、保育園の先生への感謝や感動のコメントが多数寄せられています。
もちろん、レジャバさんも今回のメモには深く感動。そして、メモの存在を知った時に配偶者さんへかけた言葉を教えてくれました。
「私自身もそうですが、妻は今回のことにすごく感動していました。そんな妻に対し、『これが日本なんだよ。こんなことは他の国では絶対に経験できないからね。これだけはよく知っておいて』と伝えました」