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「20秒で終わる桃太郎作りました」 忙しい現代人でも楽しめるタイパ昔話に「スピード感が最高」の声

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が…(画像はスクリーンショット)
おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が…(画像はスクリーンショット)

 小さいときに繰り返し聞いたり、読んだりした昔話。たくさんのストーリーがあるなか、昔話と聞いて思い浮かべる人が多い作品のひとつは「桃太郎」でしょう。そんな名作を、現代人向けにアレンジ。その動画がX(ツイッター)に登場し、話題を呼んでいます。制作者の服部グラフィクス(@hattori2000)さんに詳しい話を伺いました。

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「桃太郎」のGIFアニメーション BGMも癖になる

「忙しい現代人のために20秒で終わる桃太郎作りました」

 そんなコメントを添えて投稿されたGIFアニメーション。癖になるBGMとドット絵の映像で、ストーリーが展開していきます。

 セリフはありませんが、極限まで絞り込まれたシーンとコミカルな動き、斬新な構成力で、「桃太郎」の物語が見事に20秒で完結。最後に登場する鬼の表情が寂しげで、シュールに幕を閉じています。

 タイムパフォーマンス(タイパ)が重視される現代にフィットした作品は反響を呼び、4.5万件の“いいね”が。リプライ(返信)には「ゆっくり桃太郎見てる暇なかったので助かります」「最近流行りの倍速動画ってやつかい?(いろいろ違う)」「早い タイパですね!!」「いいですね わかりやすい(笑)」「勢いww大好きw」「スピード感が最高すぎるw」「20秒と短くセリフないのに ストーリーがすぐ理解できるところが素晴らしい!」「鬼が最後にいいとこもってった感。いいですね…」と称賛の声が寄せられています。

ストーリーの大胆な編集 長さ調整にもこだわりが

 衝撃的なタイパ「桃太郎」を制作した服部さんは、ローレゾ映像作家、ゲームグラフィッカーとして活躍。ゲーム制作の現場で培ったドット絵作画のスキルを活かし、SNSを中心に低解像度GIFアニメーションを発表しています。

 服部さんは、今回の作品を思いついてから2日ほどで仕上げたそうですが、「ちゃんと仕事もしていますよ」と笑います。そして、作ったきっかけを聞くと、ドット絵と「桃太郎」、ふたつの特性を活かしたら、“おもしろいものができる”と考えたからだそう。

「昔のテレビゲームになじみのある方には実感があると思いますが、目の粗いドット絵は見る人の記憶や想像のイメージで、ビジュアルを補完するような性質を持っています。一方で『桃太郎』は、日本で多くの人によく知られたお話。その“みんなが知っている”ことを利用し、ドット絵の映像情報として極限まで圧縮できないか? できたら愉快なんじゃないか? と思ったのが発端です」

「桃太郎」を20秒という短さにするため、ストーリーを大幅にアレンジ。さらに、見る人が視認できる速度を考え、「カットごとに適切な尺を検討して、およそ0.05秒単位で長さを調整する」といった工夫やこだわりが。コミカルなBGMも、ご自身で童謡「桃太郎」をアレンジしたそうです。

 そんな服部さんは先月、初めてLINEスタンプの販売をスタート。これからも服部さんのアイデアが、どんな作品を生み出すのか楽しみですね。

(Hint-Pot編集部)