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カニ缶が驚きの変身 変形メカに称賛の声「売ってるレベル」「すごくほしい」
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子どもの頃に、合体するロボットに胸を躍らせたことがある人は多いでしょう。また、トランスフォームするロボットが主役の大作映画にわくわくする人もいるかもしれません。X(ツイッター)では、カニ缶から変身するカニロボットが公開され、話題になっています。制作者の赤井キキ Kiki Akai(@akainokiki)さんに詳しい話を聞きました。
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缶詰からカニの形にトランスフォーム デザイン性の高さが話題に
「できた カニカンかわいい」
シンプルなコメントともに投稿されたのは、1本の動画と2枚の写真。グレーの樹脂でできた缶詰のようなものが映っています。表面をよく見ると、カニの腹部を思わせるような溝がうっすらと刻まれているようです。
次の瞬間、その腹部が下に向かってパタパタと折られ、左右を引き出すと足のようなパーツが出てきました。さらに裏返して上部を開くと大きなハサミが。缶詰からカニの形にトランスフォームし、カニロボットが誕生したのです。動画の最後には、あっと言う間に元の缶詰状態に折りたたまれる様子も。
この投稿は大きな反響を呼び、9.2万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「想像を超えてくるクオリティ」「変身の形も、変身の行程もかわいいね! これ、自作? 売ってるレベルですごい!」「うおお……見事な変形すごいです プルトップのディテールがカニ」「すごい! すごくほしいです!」「機能性とデザイン性、完璧ですね!」「めちゃくちゃ胸熱展開です! 世の中の缶詰はこうやって変形するんですね!」「尊敬しかないです……!」など多くの称賛が寄せられています。
「シルエットや形」にこだわりや工夫
制作者の赤井さんによると、見事な変身を遂げるカニロボットはすべて、光造形の3Dプリンターで作ったそう。
「忙しい時期だったこともあり、それほど時間がかけられませんでした。そのため、データ制作は4時間、3Dプリンターでの出力と組み立てを合わせて1時間ほどで完成。トータルの実動は5時間程度です」
そんな短時間で完成させたとは思えないほどのクオリティです。
「色がない試作品なので『缶詰』が『カニ』に変形していると伝わるように、シルエットや形にこだわっています。プルタブを造形したのも、缶詰であることがひとめでわかるように工夫しました」
原案者もディテールに感動
実は、このカニ缶から“カニロボット”に変身するアイデアには、原案者がいます。赤井さんが「私が一方的にファンで、Xの投稿や作品を拝見していました」と語る、mzn/ミズノシンヤ(@miraityuuou)さんです。
ミズノさんはイラストレーターやデザイナーとして活躍。作品集「Perspectives of Shinya Mizuno」(ヘラパブリッシング)も好評なクリエイターです。
子どもの頃から変形玩具が好きで、「勇者シリーズ」「エルドランシリーズ」などに夢中になったというミズノさん。一方で、「身近なものが変化すること、あるいはそれがキャラクターになることにも、すごく魅力を感じていた」そうで、今回のカニ缶の変形メカを描いたと話します。
「『誰か作って』という声に応えてもらい、本当にありがたいです! プルタブ部分もそうですが、赤井さんに造形していただいたカニメカは缶の縁の再現など、自分のイラストでは描かれてない部分のディテールがあって感動しました」
原案者も驚くクオリティの“カニロボット”を完成させた赤井さん。多くの人の創作意欲を刺激するデザインを作り続けるミズノさん。それぞれ、次はどんな作品を生み出すのか、これからも楽しみですね。
(Hint-Pot編集部)