Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

仕事・人生

二階堂ふみ『Eye Love You』が韓国で大人気 「日本ドラマ史上初の快挙」 放送まで予想もつかず

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

世界配信で快挙を収めたTBSドラマ『Eye Love You』(C)TBS
世界配信で快挙を収めたTBSドラマ『Eye Love You』(C)TBS

 TBS系で放送中の連続ドラマ『Eye Love You』(火曜午後10時)を担当する同局の中島啓介プロデューサーが、メディア各社のインタビューに応じ27日放送の第6話の見どころを語りました。民放GP帯連続ドラマ史上初めてヒロインの相手役に韓国人俳優を迎えたオリジナル脚本のラブストーリー。主演には二階堂ふみ、相手役に韓国の次世代スターのチェ・ジョンヒョプを迎えました。目が合うと相手の心の声が聞こえてしまう“テレパス”の能力を持つ主人公の本宮侑里(二階堂)が、超ストレートの年下韓国人留学生ユン・テオ(ジョンヒョプ)と出会い新たな恋に踏み出していく…。同ドラマは韓国の「Netflix週間TOP10」(1月29日~2月4日)で4位を獲得する好調ぶりで「日本ドラマ史上初の快挙」となりました。今回は前編。

 ◇ ◇ ◇

チャレンジングな作品を制作 国の垣根がなくなってきた

――このドラマを企画した経緯を教えてください。

「ここ数年、日本人が韓国のコンテンツに触れる機会も日常的になってきました。これまでも日本国内で単発ドラマとして韓国や中国など外国の俳優の方と一緒に作品が作られる機会は何回かありましたが、今回のような連続ドラマを作る試みはなかなかありませんでした。実際には日韓のカップルも増えていますし私も韓国人の友人がたくさんいます。国の垣根みたいなのもいい意味でなくなってきている中で、日韓の俳優が共演する連続ドラマがあってもいいのではないか、と純粋に思ったのが最初のきっかけでした」

――会社側はどういう反応でしたか。

「会社ともいろいろ話をした上で、チャレンジングな企画ではありますが、やってみようと言ってくれたので感謝しています。韓国のドラマが好きな方も日本のドラマが好きな方も、両方に喜んでもらえる新たなラブストーリーを作れたらいいなという思いで制作しています」

――主演の二階堂さんと相手役のチェ・ジョンヒョプさんをキャスティングした理由と、2人の魅力的な部分があったら教えてください。

「主演の二階堂さんは皆さん当然ご存知の通りとんでもなく芝居がうまい。コミカルからぐっとくるエモーショナルなシーンまで振り幅があってとても素晴らしい俳優さんだなと思っています。今回、外国の俳優さんと一緒にドラマ作りをするのは日本人キャスト、スタッフも含めてほとんどの人が初めての経験だったので、ヒロインを受けていただく人の度量や対応力がすごく必要でした。演技力だけではなく、そういったことにも長けている二階堂さんにヒロインを受けていただけて感謝しています」

――二階堂さんの度量や対応力が良い効果をもたらしているようですね。

「事前に二階堂さんと何度もお話をしましたが、二階堂さんはどんなことが起きても芝居で受けてくれる強さがありましたし、同時に今回の試みを『面白い』と一緒に思ってくれました。日本人同士の俳優と一緒にやるのとは違って、やはりコミュニケーションや言葉の問題があります。いろいろな課題があったりするのですが、一緒にうまく乗り越えながらいい現場を作ってくださっています。二階堂さんあってこそ今、この現場がうまく回っていると思っています」

――チェ・ジョンヒョプさんはどのような思いでしょうか。

「二階堂さんと同時にジョンヒョプにとっても相当にチャレンジングだったと思います。外国の方が日本語のセリフを全部覚えて、それを表情として芝居に乗せて演じることは役者にとってとてつもない努力が必要です。それを『やってみよう』と覚悟すること自体、とんでもないメンタルだと思います。その上、最初は日本語0の状態でしたが、かなりのスピードで日本語が上達していて素晴らしいと思います。少したどたどしいところが世の中の女性を元気にしている、みたいなこともやはりあると思います」

――ジョンヒョプさんの魅力はどんなところでしょうか。

「たどたどしい日本語のセリフだけではなく、その表情や演技の振り幅が最大の魅力です。かわいい顔をしている時もあれば、怒った顔をしている時もあれば、シリアスな顔をしている時もありますが、それぞれの心情の振り幅をしっかり作ってきてくれます。そんな表情の変化が皆さんに面白いなと思っていただけていると思いますし、二階堂さんを含む周りのキャストの方々がいい意味で表情の引き出し合いをしているところが面白いなと思います。 みんなで一緒に面白いもの、今までにないものを作ろうと思ってくれたことにすごく感謝しています」

――韓国のNetflixでの反響をどう思いますか。

「ヒロインの相手役を韓国人の方がやっていただくという座組自体が今までになかったので韓国人が日本語を話しているドラマに対して韓国の視聴者の方々がどう反応していただけるのか、放送されるまで全く予想がつかなかったです。ネガティブな反応も覚悟はしていましたが、『視聴者に元気になってほしい』という気持ちは全キャスト、スタッフ共通の思いとしてずっと持っていたので、ポジティブに捉えてもらえているならばすごくうれしいですし、ホッとしています。韓国でのNetflixは日本より1週間遅れで配信されています。日韓のドラマは尺も違えば本数も違いますし、テンポや展開のスピード感も全然違います。もしかしたら、そこが新鮮に思って見てくれたのかも、と思ったりします」

――逆に共通するところはありますか。

「侑里(二階堂)とテオ(ジョンヒョプ)の2人の掛け合いのシーンは女性の心にきっと共通というか、かわいいし楽しいという感覚は一緒なのかもなと思います。制作にあたり、僕らも韓国ドラマのラブストーリーを見ながら、韓国の方はどういうところに胸がぐっと来るのかな、と考えながら参考にして作っている部分もたくさんあります。また、日本の俳優の芝居を韓国の人たちが見てくれるというのは純粋にうれしいです。日本発のコンテンツが日韓の視聴者両方を楽しませることができたらうれしいですね」

【後編に続く】

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)