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「このようなソースはパリにはないです」 フランス人が驚いた意外な日本の料理とは
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海外を旅行すると、食事で感動を味わうことは少なくありません。フランス・パリから家族でやって来たポールさんは、日本人にもおなじみのメニューにいたく感激したそうです。伝統的なフランス料理の数々で、美食の都としても知られるパリ。いったい、どこに魅了されたのでしょうか。詳しい話を聞きました。
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「あれは特別なソースですよね? しょうゆじゃないですし」
日本の代表的な料理といえば、寿司やてんぷらです。日本を訪れる外国人なら、必ず口にしてみたいと思うでしょう。そのほかにもラーメンやうどん、カレー、牛丼などファストフードも充実しています。円安が続く中、海外旅行客にとっては、価格もリーズナブルに映るのも大きな魅力になっています。
そんな中、ポールさんに日本で食べた料理の中で、最も印象的なメニューを聞くと、意外な答えが返ってきました。
「とんかつが一番印象的です」
まな板の上で豚ロースやヒレ肉を厚切りにカット。溶き卵にくぐらせ、パン粉をつけて油へ。揚げることによってうまみが凝縮され、サクサクとした食感はもちろん、大満足のボリュームが日本人にも大人気のメニューです。
付け合わせは山盛りのキャベツで、豚汁やしじみ汁がついており、またご飯も含めておかわり自由が定番になっています。
ポールさんがとんかつに引かれたのは、「豚肉が好きだから」という理由だけではありませんでした。
「とてもソースがよかったです。好みの味でした。僕はソースを愛しています」
肉よりもソースとばかり、初体験の味を称賛しました。
「あれは特別なソースですよね? しょうゆじゃないですし」と、どんな材料を使っているのか想像もつきません。とにかくフランスでは食べたことのないソースのようです。
世界に名だたるフランス料理は数々のソースも魅力です。手作りで店ごとに材料や作り方が異なり、肉や魚、野菜など調理するメニューによっても使い分けします。
欧州のソースはトマトやマスタード、バジル、赤ワイン、牛乳……など基本のものでも彩り鮮やかです。ベースの肉や魚介のだしがコクと香りをプラス。「フランス料理はソースが決め手」と言われることもあります。
「バーベキューソース、アルジェリアンソース、ホワイトソース、グレービーソース……いろいろなソースがありますが、このようなソースはパリにはないです」
母国で慣れ親しんだソースとは全く異なるタイプのソースを発見し、大興奮の様子でした。
とんかつのソースは、ウスターソースやしょうゆベース、和風おろしにみそソースなど、これまた種類は豊富です。おしゃれな食べ方として岩塩もあります。機会があれば、ぜひ複数のソースを試してもらいたいですね。
日本の全体の印象として、「日本は多くの魚を使います。フレンチはもっと肉、パン、チーズですね」と語ったポールさん。観光とともに、東洋の島国ならではの食文化に触れることができたことがよい旅の思い出になったようです。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)