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「日本では尊重されている」 イタリア人教授が絶賛した日本の精神とは
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来日した多くの外国人は日本人の優しさやマナーの良さ、礼儀正しさなどに感銘を受けることが多々あります。日本に10年間住んだことのあるイタリア人大学教授のジャコモ・ジョージさんもそのひとり。外国人にはない、日本人に脈々と受け継がれる精神に感動したのだそうです。
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個が強いイタリア人 和を尊重する日本人
当初は半年間の予定で来日したというジャコモさん。日本では、東京大学の先端技術研究所に特任助教授として勤務し、東京での生活は最終的に10年間に及びました。現在は、故郷であるイタリア中部の都市・ペルージャに住み、ペルージャ大学工学部で教授として教鞭をとっています。
そんなジャコモさんには、心に残った日本人の長所があるのだそう。
「日本人の良いところは、みんなが協力し合ってチームで仕事をすること。イタリアだと個人が強すぎて、自分だけの手柄にしたがる傾向があるんだ。でも、日本だとそれぞれの知識や経験が尊重されている」
日本人が大切にする「和」の精神。その昔、聖徳太子が十七条憲法の冒頭に出てくる「和を以て貴しとなす」という言葉は、「何事においてもみんなが相手を尊重し合い、仲良く和を重んじること」という意味です。遠い昔から日本人の根底に受け継がれている「和」の精神を、ジャコモさんは称賛しました。
日本で憧れの人と感動の対面も
また、日本で研究者として勤しんだ日々の中で、忘れられない思い出もあるそう。
「ノーベル化学賞を受賞した白川英樹教授が、東京大学で僕に気さくに話しかけてくれたときはとても感動したよ」
そのとき、白川教授と一緒に撮影した写真は「宝物」だそう。なんと、ペルージャの新聞にも掲載されました。
個性豊かな外国人からすると、和の精神は尊いものに映ることもあるようです。古来受け継がれてきたものを大切にしていきたいですね。
(Hint-Pot編集部)