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「今まで見たなかで最低最悪の出来事」 迷い犬をゴミ箱から発見 衝撃の姿に憤りの声【米】

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

日本でも義務化されているマイクロチップの装着。非常時に役立つことが(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
日本でも義務化されているマイクロチップの装着。非常時に役立つことが(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

 顔や足をダクトテープでぐるぐる巻きにされた犬がゴミ箱から見つかり、アメリカで憤りの声が上がっています。保護団体に救助された犬は、適切な処置を受け見違える姿に。迷い犬だった犬はその後、どうなったのでしょうか。米ネブラスカ州で注目が集まっています。

 ◇ ◇ ◇

救出からわずか15分後には、ゴミ収集が…

「内容や画像が一部の方に不快感を与えるかもしれません」

 そんな注意書きで始まった、ネブラスカ州動物保護団体による公式フェイスブックアカウントの投稿。そこには顔や4本の足、シッポをガムテープでぐるぐる巻きにされた、長毛の犬が写っています。

 投稿によると、犬はネブラスカ州オマハにある会計事務所の裏にあるゴミ箱から見つかりました。発見前夜、職員はゴミ箱から物音がすることに気がつきましたが、その日は尻込みしてそのまま帰宅したそう。翌日、職員はタヌキだろうと考え、意を決してゴミ箱を捜索したところ、ダクトテープでぐるぐる巻きにされた犬を発見しました。

 ダクトテープとは、日本の一般的なガムテープに比べて粘着力や強度が高く、壊れたものの補修などに使われています。そんな強力なテープで犬は頭をグルグル巻きにされ、かろうじて先端は少し開いているものの、顔は完全に見えない状態に。さらには、4本の足やシッポにもテープが巻かれて、食べ物やゴミが長い毛にこびりついていました。

 連絡を受けた地元の保健所が現場に駆けつけ、すぐに犬を保護。そのわずか15分後には、ゴミ収集がやってきたため、間一髪での救出劇だったそうです。

 米誌「ピープル」によると、発見した会計事務所のスタッフ、ケイト・ウィードリンさんは、「今まで見たなかで最低最悪の出来事だった。何も抵抗できない犬をこんなふうにして、ゴミのように捨てるなんて」と怒りをあらわにしました。

マイクロチップが手掛かりになり無事に飼い主の元に

 その後、動物保護団体へ預けられた犬は、テープを取り除くことに。鎮静剤が投与され、丁寧に毛とテープを刈り取り、無事にすべてのテープの除去に成功しました。皮膚に軽い炎症が見られたものの、犬は鎮静から覚めると元気にシッポを振ったといいます。

 犬にはマイクロチップが埋め込まれていたため、登録されていた飼い主に連絡すると、犬は「レオ」という名前で、4日以上前から行方知れずだったことが判明。飼い主のディリョン=パシリャスさんによると、息子を学校まで送っているわずかな間に、レオは家から抜け出してしまい、捜索願を出して探し回っていたそうです。

 レオに関する投稿には、「レオを助けるためにとても良いケアをしてくれてありがとう。この経験がトラウマにならないを願っています」「彼を見つけてくれた人々に感謝します。 人間がとても残酷なものになるなんて、本当に気が滅入ります」「こういう虐待は本当に胸が張り裂けるし、不快に思う。こんなことをした人には、バチが当たればいいと思ってしまう」など、団体への感謝と、犯人に対する憤りの声が殺到しています。

 現在、レオは家族の元に戻り、幸せな時間を過ごしているそうです。その決め手となったのは、日本でも義務化されているマイクロチップ。レオのように脱走してしまったり、災害時にはぐれてしまったりしたときに役立ちます。

 もしも飼育者が代わったり、飼育者の住所・連絡先が変更されたりした場合には、速やかに登録者情報を変更しましょう。

(Hint-Pot編集部)