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「地震を知らない」フランス人が震度7を体験 備えることの大切さに共感の声 「日々の積み重ねが命を救う」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

地震発生に備えることの大切さを伝えるオレリアン・プダさん(画像はスクリーンショット)
地震発生に備えることの大切さを伝えるオレリアン・プダさん(画像はスクリーンショット)

 地震大国といわれる日本。国土交通省の発表によると、2011~2020年に世界で発生したマグニチュード6以上の地震の17.9%が、日本付近で起きています。今年1月にも、石川県能登半島で最大震度7の揺れを観測する大地震が発生しました。日本で暮らすフランス人YouTuberのオレリアン・プダさんは、母国で大地震を経験したことがないそう。防災センターで最大震度7を体験し、もしもに備える大切さを痛感したといいます。

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大地震を想定して訓練を行うオレリアンさん

「地震を知らないフランス人が最大震度を体験」とのタイトルをつけ、YouTubeで動画を公開したオレリアンさん。フランスでは大きな地震を体験したことがないそうで、災害について学ぶため東京都北区防災センター(地震の科学館)を訪れました。

 防災センターには、震度7までの揺れを実際に体感できる地震体験や、訓練用の消火器を使った消化体験などができる施設があります。また、展示ホールには、防災に必要な知識や備えの説明や地震の歴史、実際の被害のパネルも。ほかにも、地震が起きる仕組みの模型などを見ることができます。

 日本在住8年のオレリアンさんは、日本で地震を経験したことはあるものの、甚大な被害が出るような大地震は未経験だそう。フランスでも大きな地震に見舞われたことはなく、「想像すら難しく、対処法もわかりません。地震はとても身近なものです。大地震が来ることにも備えておかないといけません。無知でいることが一番おそろしい」と不安な表情を浮かべます。

 施設内にあった、阪神淡路大震災の被害を再現したコーナーを見て、言葉を失うオレリアンさん。「家がこうなる? 突然、自宅がこうなったら……僕はもう……何もできない。パニックになる」と、想像を超える規模の大きさに驚きました。

東日本大震災の揺れをシミュレーターで体験

 展示物などを見ながら、地震の歴史や備えについての知識を習得するオレリアンさん。スタッフさんに案内され、いよいよ地震シミュレーターへ。たたみ敷きのブースに上がると、立ったまま、まずは震度2の揺れを体験します。

 小さな揺れではしっかり立っていられたものの、震度4になると大きな揺れにびっくり。震度5弱になると、立っていられず、自然と座り込んでしまいました。

 どんどん揺れが大きくなり、震度7レベルに。「頭を抱えて守ろうと試みますが、あまりの揺れで、バランスを取るので精一杯になってしまいます。こんな恐怖は初めてです」と表情が強張ります。

 シミュレーターでの東日本大震災の再現では、体育座りの体勢でスタート。最初から強い揺れを感じ、足を抱えていられません。さまざまな状況を考え、立ったままで試みるものの、壁に手をついていないと立てない状態です。「本当におそろしいです。実際に落ち着いた判断を下せる自信がありません。自分がいかに未知だったかを知り、怖くなりました」と、オレリアンさんは経験したことのない恐怖を感じました。

 なんの前触れもなく、突然起こるのが大地震です。「自然災害への備えがおろそかな方もいるかもしれません。とっさの判断だけに任せるのは危険です」と話したオレリアンさん。常にもしものときのことを考え、落ち着いて行動できるように備えておくことがいかに大切かを伝えました。

 コメント欄には「日頃の訓練がどれほど大事か思い知らされました」「こういう防災訓練は日々の積み重ねが命を救うことになります。備えや学びは大切なことですね」「海外の人たちに知ってほしい」「とても大事な発信! 共有ありがとう」などの声が上がっています。

 非常用持ち出し袋を用意したり、家具の転倒防止対策をしたりするのはもちろん、大地震を想定した防災訓練に参加するなど、もしものときの動き方を考えておくことも大切ですね。

(Hint-Pot編集部)