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ニュージーランド人ママも“保活”で悲鳴 世界と違う日本の育児事情とは
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育児は世界共通で悩みが尽きないもの。夫の仕事で移住してきた、ニュージーランド人ママのスージーさんは現在、日本で3人の女の子を育てています。子どもを保育園に入れるため、日本ならではの“保活”に悩みながらも毎日、家事に育児に励んでいるそう。ニュージーランドとは異なる日本の育児事情について、スージーさんに聞きました。
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夫はラグビー選手 活躍する場所に合わせて家族で移住
私たち家族は、2020年11月に日本へ引っ越してきました。最初は埼玉県に、現在は都内に住んでいます。夫はラグビー選手。今はリコーブラックラムズ東京に所属していますが、夫がプレーする場所しだいで、ときには国境を越えての引っ越しがあります。
子どもは女の子が3人います。4歳の長女はイギリスで誕生しました。次女と三女の妊娠時はすでに日本に住んでいたのですが、ちょうどラグビーがオフシーズンだったこともあり、ニュージーランドに帰って出産しました。次女は2歳、三女は9か月です。
日本の厳しい保活… 3人の幼い子どもを見る大変さも
夫は遠征があるので、言葉や文化が異なる日本で3人の幼い子どもたちの面倒を見るのは、大変なことが多いです。
頼れる両親や家族などが日本にはいないので、毎日ではなくても保育園に預けることができればと思うのですが……。
今、私たちが住んでいるのは、保育園に入りにくいエリアなのだそう! 両親ともに働いていなくてはいけないなど、いろいろな条件があって難しいんです。夫のチームメイトの家族や日本人の友人たちが助けてくれることもあるので、どうにかやっています。
保育園に入るのは難しいですが、入ってしまえば天国。2歳の次女は今、週に2回、保育園に通っています。ニュージーランドでは食事も持たせないといけないのですが、日本では給食。この前はカレーライスを3杯おかわりしたと、先生からのレポートをもらいました(笑)。
それに料金体系もとても良心的。日本で朝の9時から午後3時まで預けて食事も提供してくれるのに、1回4000円ほどです。ニュージーランドだったらこうはいきません。同じ条件だったら倍の100ドル(約9200円)ほどします。ただ、何度も言うけど本当に入るのだけが難しいです!
日本の幼稚園で自立心を養う4歳の長女
4歳の長女は、日本の幼稚園に通っています。日本の幼稚園は、幼い年齢から自分のことは自分でやるという教育をしてくれるので感激です。子どもたちも自立心が芽生えているように思います。
たとえば靴を自分で履いたり、服を着たり……。この前は、服のたたみ方を見せてくれたんですよ。「どうやって覚えたの?」と聞いたら、「幼稚園で習ったから」と誇らしげにしていたのには本当に驚きました。ニュージーランドにいる6歳になる甥っ子は、いまだに自分で靴を履けないのに……。
ニュージーランドでは5歳から小学校が始まるので、本来は帰国して小学校に入れることを考えるべきなのでしょう。でも、心配はしていません。異なる国で文化や言語を学ぶことは、ニュージーランドで義務教育を受けさせるよりも貴重な経験だと、私たち夫婦は考えています。
(Hint-Pot編集部)