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マンションの一室でトコジラミ被害 拡散する可能性は? 発生を防ぐために気をつけることとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

外部からの持ち込みでトコジラミが発生(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
外部からの持ち込みでトコジラミが発生(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

 暖かい環境を好むことから、6~9月に活動が活発になるといわれるトコジラミ。海外からの渡航者が増え、日本での被害も広がっています。発生原因は外部からの持ち込みであることから、夏休み期間中に、海外旅行を予定している人たちはとくに注意が必要です。どのようにトコジラミが拡散するのか、発生させないために気をつけることなどについて、トコジラミ駆除サービスを行う株式会社ダスキンの原田曜男さんにお話を伺いました。

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トコジラミによる相談件数が2023年度に過去最高を記録

 トコジラミは日本全国に生息している害虫で、「南京虫(ナンキンムシ)」とも呼ばれています。トコジラミという名前ですが、シラミではなくカメムシの仲間。飛んだり鳴いたりすることはありませんが、吸血されると、場合によっては赤っぽい発疹ができたり、アレルギー反応をして強いかゆみが出たりすることもあります。

 近年、フランスや韓国でトコジラミが大量発生したことが話題になりました。日本も他人事ではありません。ネズミや害虫駆除などを調査・研究している公益社団法人東京ペストコントロール協会によると、2023年度に寄せられたトコジラミの相談件数は350件で、過去最高を記録。コロナ禍が明けて旅行者が増えた影響もあり、電車や宿泊施設などさまざまな場所で被害が広がっています。

 トコジラミは、一度発生したら駆除が困難といわれる厄介者。発生する原因は、外部からの持ち込みによるものです。例えば、トコジラミが発生した場所に滞在した際に、衣類や持ち物に付着し、気づかずにそのまま帰宅すると、自宅にトコジラミが持ち込まれ発生・増殖します。

 日中の明るい時間はベッドや家具と壁の隙間などに隠れていて、暗くなったタイミングで活発になります。生息数が少ないときは気づきにくく、発見したときには大量発生していたということも。そうなると、家具などもトコジラミのフンや脱皮殻などで汚れが目立ってきます。

自力で移動しないものの隣室にトコジラミの影響が出る可能性も

 トコジラミは基本的に自力で長距離を移動することは少ないといわれています。ただし、集合住宅の一室でトコジラミが発生した場合、建物の構造によっては隣室や同フロアの部屋にも影響が出ることが考えられます。

 例えば、トコジラミが付着した布団を干したり、物を移動させたりすることによって拡散する可能性があるでしょう。周りの住人に迷惑をかけないためにも、拡散する前に適切な駆除が必要です。

 トコジラミの駆除は、市販の殺虫剤でも効果はありますが、一時的な処置にしかならない場合があります。また、適切な処理ができないと意味がないことも。最近では、薬剤が効きにくい抵抗性のスーパートコジラミも発生していて、多発すると市販の殺虫剤では駆除しきれない場合もあるため、そのときは、専門の業者に駆除を依頼しましょう。

 業者が駆除を行ったからといって、安心はできません。前述のとおり、トコジラミの発生は外部からの持ち込みによるもの。どこかからまたトコジラミを持ち込んでしまったら、再び発生します。

 トコジラミを発生させないためには、まずは家の中に持ち込まないことが一番大切です。夏休み期間中に海外旅行などをした際には、帰宅前の荷造りを明るいところで行うこと。帰宅後には荷物や靴、衣類に潜んでいないかをチェックし、万が一トコジラミを持ち込んでも早期に気づけるよう整理整頓も心がけましょう。

◇原田曜男(はらだ・てるお)
愛媛大学農学部卒業後、1988年に株式会社ダスキン入社。全国各地の拠点で害虫駆除に従事。現在、ターミニックス事業部サービス開発室に在籍。害虫獣駆除の資器材・サービスメニュー等を開発。建築物環境衛生管理技術者、公益社団法人ペストコントロール協会 ペストコントロール1級技術者資格保持。

(Hint-Pot編集部)