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スリランカ人「母国では快適さに違いがある」 日本で心地良さに驚いた乗り物とは
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日本には現在、約27万人の外国人留学生が暮らしています。母国の文化との違いを発見する機会は、留学生のほうが旅行者よりも格段に多いでしょう。スリランカから日本に来て2か月という留学生は、日本の乗り物に驚きを覚えているようです。その違いとはいったい、何なのでしょうか。
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日本の自動車やバイク製造業を学びたいアキラさん
語学学校で日本語を勉強するため訪日した、スリランカ出身のアキラさん。幼い頃から日本車が好きで、語学を習得できたら、日本の自動車やバイクの製造業について勉強したいと考えています。
実は、スリランカには自動車メーカーがないのだとか。そのため世界的にも評価の高い日本の自動車技術を学び、母国の自動車産業を盛り上げたいという大きな夢を持っています。
そんなアキラさんが日本で日常生活を送るなか、自動車以外にも大きな違いを感じている乗り物があるといいます。それは自動車と同じように、海外から高評価されている日本の公共交通機関のひとつ。電車です。
日本の電車は「スマホがあれば、チケットも予約も必要ない」
「日本の電車はきれいで、東京では次々と来ます。いろいろな場所へ行くことができ、とても便利です。スリランカにも鉄道はあるのですが、チケットも紙ですし、本数もこんなに多くありません。エアコンがない電車も多いですね。スリランカの電車は等級によって座席の広さや快適さに違いがあることが多いです」
日本でもかつては1~3等級といった旅客等級がありました。しかし、1969年に旧国鉄の運賃改定にともない、廃止。新幹線などの一部に、それまで1等車とされていた座席がグリーン車と名称が変わる形で等級制が残るのみに。在来線などの一般的な電車に、等級はありません。
一般の車両とグリーン車で座席などの設備に違いがあるように、スリランカでは多くの列車で等級による違いがあると話すアキラさん。そんなスリランカの電車と比べて、日本の電車は、とても快適だと感じているそうです。
「日本の電車はどこに乗っても涼しいし、スマホがあればチケットも予約も必要ないです。スリランカの列車の1等車よりも、心地良いと思います(笑)。駅名の表示にはアルファベットがあるし、路線も色分けされているのが見やすい。外国人にもわかりやすく、とても親切だと思いました」
新幹線などの特別な列車ではなく、日々の生活の足として多くの人が利用する普通列車。その設備やサービスの質の高さが、スリランカ人のアキラさんの目には新鮮に映ったようです。
(Hint-Pot編集部)