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屋外にいた5歳児が20分ほどで顔面蒼白の例も 子どもの熱中症を防ぐには 消費者庁が注意喚起

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

気をつけたい子どもの熱中症(写真はイメージ)【写真:写真AC】
気をつけたい子どもの熱中症(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 体力のある大人でも、重篤な症状になることがある熱中症。子どもたちは大人よりも地面に近い環境にいるため、より注意が必要です。「消費者庁 子どもを事故から守る!」の公式X(ツイッター)アカウント(@caa_kodomo)が、子どもの熱中症を防ぐために気をつけるべきポイントを紹介し、注意喚起しています。

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「遊びに夢中になると、熱中症のサインに気づくのが遅れる場合が」

 総務省消防庁 熱中症情報の速報値によると、7月1~7日までの全国の熱中症による救急搬送人員は9105人。そのうち7歳未満の乳幼児が78人、7歳以上18歳未満は799人で、合わせて1割近くを占めています。

 そこで同庁は、公式Xアカウントに「子どもは背が低く、暑い屋外では地面からの熱で大人より高温の環境になることも」と注意を呼びかけました。

 投稿では「体を締めつけない涼しい服装で、日除け対策も」「のどが渇かなくてもこまめに水分補給」といった熱中症予防を紹介。保護者や周囲の人が子どもの熱中症を防ぐためのポイントをまとめたリーフレットを添え、意識するよう促しています。

○日差しや地面からの熱にご注意
 子どもは背が低く、ベビーカーの利用でも、大人よりも地面に近い環境にいます。
・暑さ指数などの熱中症予防のための情報を活用し、対策を取りましょう。
・子どもが高温の環境下にいることを気にかけましょう。

○子どもの異変にご注意
 子どもは遊びに夢中になると、熱中症のサインに気づくのが遅れる場合があります。
・無理をせず、適度に休憩を取らせましょう。
・水分や塩分の補給、通気性の良い服装や帽子の着用をすすめましょう。

○子どもの様子に気遣いを
 子どもは暑さや体の不調を言葉で訴えることや、自分で暑さの調節をすることができない場合があります。
・汗のかき方、体温、顔色や泣き方などを気にかけましょう。
・声をかけ、状況を確かめましょう。

○車内の置き去りは絶対やめましょう
 小さな子どもは危険回避行動を取ることができません。
・「寝ているから」「ちょっとだけの時間だから」と放置するのは大変危険です。
・置き去りを見かけたら通報してください。

「水分は摂取していたが、ぐったり」

 さらに消費者庁のウェブサイトには、国民生活センターに医療機関から寄せられた子どもの熱中症事案も掲載されています。

「午前中20分くらい、外で写真撮影をしていた。室内に戻るとき、顔色蒼白だったが意識ははっきりしており会話もできた。顔色不良のため救急車要請。熱中症だった」(5歳)

「朝から暑い野外で野球の練習。ずっと走っていた。水分はお茶のみ1リットルくらいで塩は摂っていなかった。午後の練習中、ダッシュしたあと保護者のところに歩いてきて、肩で息をしていたので寝かせて氷をつけて救急車を呼んだ。脈は速く、意識はぼんやりしており、目は開いていなかった。熱中症の加療目的にICU入室し3日間入院」(14歳)

 命の危険を招きかねない熱中症だけに、しっかりとした予防策が必要になります。異変に気づいたら、元気そうに見えても声をかけて様子を観察するなど、子どもが夏を安全に過ごせるよう気をつけたいですね。

(Hint-Pot編集部)