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「日本人は音に気温を感じるのか!」 フランス人が不思議がった 日本の夏アイテムとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

フランス人の(左から)ルイスさんとミリアさん【写真:Hint-Pot編集部】
フランス人の(左から)ルイスさんとミリアさん【写真:Hint-Pot編集部】

 日本各地で、気温35度以上の猛暑日が連日観測されている今年の夏。少しでも涼しい気分を味わいたいのは、訪日外国人観光客も同様です。フランスから来た兄妹は「フランスでは見たことがない」涼やかな気分になるアイテムがとても気に入ったそう。いったい、どのようなものなのでしょうか。

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フランス人兄妹でめぐる初めての日本

 フランスの南西部に位置するトゥールーズからやってきた、ルイスさんとミリアさん。ふたりは兄妹で、ルイスさんは10日間、ミリアさんは5日間滞在し、初めての日本を満喫しています。

 今回の訪日で観光する場所は、東京と富士山だけに絞っていて、ふたりはバスで富士山へ向かうところでした。妹のミリアさんは「日本といえば富士山ですよね!」と、まだ見ぬ富士山への期待が膨らんでいるようです。

 東京では、上野公園などに行ったというふたり。フランスでは見たことがない、日本の夏の風物詩を目にしました。

「上野公園に風鈴が飾られている場所があって、すごく気に入りました。フランスでは風鈴を見たことがないです。

 店員さんに聞いたら、日本は暑い夏に風鈴を飾って、それが風になびいて鳴らす音を聞いて涼んでいたということですね。へ~! 日本人は音に気温を感じるのか! と、その感覚に驚きました。でも、なんとなくわかる気がしましたね」

日本らしいアイテムを母へのプレゼントに

 ふたりが訪れた上野公園の不忍池蓮見デッキには、2000個の風鈴を飾る風鈴回廊が1か月にわたって設置されていたそう。

 諸説ありますが、風鈴は中国の「占風鐸(せんぷうたく)」が起源とされています。占風鐸とは、竹林に吊り下げ、風の向きや音の鳴り方によって物事の吉兆を占うアイテム。奈良時代に仏教とともに日本へ伝えられ、寺院の屋根に吊るされる風鐸となり、平安時代頃から風鈴という呼び名になったと考えられています。

「日本の夏はすごく蒸し暑いので、風鈴の高い音を聞いたら、なんとなくいい気分になりますね」

 日本の夏の風物詩に心動かされたルイスさん。「とてもかわいらしくて、日本らしいアイテム」という風鈴を、お母さんの誕生日プレゼントに購入したそうです。

 今回は短い日本の旅でしたが、「初めての日本は素晴らしかったです。絶対にまた来たいです」とルイスさん。ぜひ再訪日してほしいですね。

(Hint-Pot編集部)