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「もはや本物」 美大生が描いた作品に称賛殺到 あまりの完成度に「目? 脳? どうなってるの」の声
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手のひら表面の細かなシワや、うっすらと透ける血管、日差しが当たった陰影まで――今にも動き出しそうですが、なんと絵だというから驚きです。気がついたら、描き始めて1か月が経っていたという作品が、X(ツイッター)で大きな話題になっています。写真と見間違うほど写実的な作品について、作者のなな(@NANA_kome2017)さんに詳しいお話を伺いました。
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「言われなければ絵だとは…」
「シワを一本一本描いていたら1か月がたっていました」
そんな一文を添えて投稿された画像には、左手の手首から上が中心にあります。手のひらをこちらに向け、それぞれの指は軽く曲げられた状態。左上から差し込むやわらかな光によって、温かな空気まで伝わってきます。
手首のあたりを見ると、背景になじむように途切れていて、その下には「@NANA_kome2017」の文字が。手の右側には、手描きのカラーチャートのような丸が5つ描かれています。
写真のようにしか見えないこの左手。実はタブレットで描かれ、着色された絵でした。
あまりにも完成度の高い作品に、37万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「さすがに写真……絵だあああああああうわああああ」「これ、言われなければ絵だとは気づかない!」「すっご!! 本物の手かと思いました」「こういう絵を描ける方の目? 脳? どうなってるの」「もはや本物」など、多くの驚きの声が寄せられています。
「朝の光が当たった手に見えるように…」 描き方に悩んだ作品
大きな話題となった作品を描いたのは、現在、美術大学に通っているななさんです。ななさんが本格的に絵を勉強し始めたのは17歳で、美大受験対策予備校に通い始めてからだそう。
ちなみに、今回の作品は自身の手を描いたもの。「美術大学入試で手を描くことがテーマになりがちなので、そのための対策が手を描くきっかけになりました」と、これまでも描いてきたモチーフだといいます。
「バスの中で朝の光に当たる手がきれいに見えたので、描こうと思いました。普通の手の見え方ではなく、朝の光が当たった手に見えるようにするには、どう描けば良いのか悩みましたね。作品全体では、色の調整が難しかったです」
実は、描き始めから完成まで足かけで2か月かかったそうで、「描かない日もあるので、合計の制作時間は1か月ほど。多く描く日は1日6時間描きます」とのこと。
今回の反響については、「予期せぬ出来事」もあったというななさん。海外からの反応もたくさんあり、「『あなたと同じ世界で息を吸っていてごめんなさい(I’m sorry for breathing the same air as you)』といったコメントがとても多く、国によっては褒め言葉としてこのような言い方をするのかと知り、文化の違いをおもしろく感じました」と話します。
多くの人に作品を見てもらう機会になっただけでなく、異なる文化に接する機会にもなった様子。これからも、ななさんの素晴らしい作品を目にできるのが楽しみですね。
(Hint-Pot編集部)