カルチャー
イギリス人「タトゥーを持っている人が一番優しい」 日本人には理解しがたい? 腕足に複数のゲームキャラ
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外国人と会話していると、文化の違いに驚くことがたびたびあります。イギリス人のジュリアン・ドマンスキーさんは、日本のゲームキャラクターのタトゥーを腕や足に入れています。海外では敷居が低く、ポピュラーなタトゥーですが、日本人は“怖い人”のイメージもあり、抵抗を持つ人も少なくありません。「世界の皆さんの中で、タトゥーを持っている人が一番優しいと思います」と語るジュリアンさんに詳しい話を聞きました。
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大学時代、ルームメイトの“練習台”で「マリオカート」入れる
ジュリアンさんはイギリス・バーミンガム出身。子どもの頃から日本のゲームにはまり、中でも任天堂の作品が大好きだったと言います。
最初にタトゥーを入れたのは19歳のとき。
右腕に1994年に発売されたスーパーファミコン用ゲーム「スーパーメトロイド」のキャラクターを入れました。主人公のサムス・アランや小型宇宙船「スターシップ」、ボスキャラなどが描かれています。
「30年前に発売されたものですね。宇宙みたいな背景にキャラクターが集まっています。このゲームのアートが好きで、タトゥーになると思ったから入れました」
人生初のタトゥーは完成までトータル1年半を要しました。「大学生でお金も持っていなかったから、タトゥーアーティストと会えたのは1月に1回。1回3時間で、料金は200ポンド(当時のレートで約3万円)でした。全部で31時間かかりました。30万円ぐらいです」
続いて、右足首の内側に、「マリオカート」シリーズに登場するアイテム「トゲゾーこうら」を入れました。
「大学時代のルームメイトがタトゥーアーティストになる練習をしていて、部屋で(施術を)受けました」
そして、左のふくらはぎには、2006年に発売されたカプコンのプレイステーション2用ゲーム「大神(おおかみ)」のキャラクター、「アマテラス」がお目見え。
「特に大神は浮世絵みたいに美しいです。本物の浮世絵に比べたらきれいじゃないですけど、イメージとして好きでした」
日本語で「大神」の漢字も入っているため、ゲームを知らなくても興味を持つ人もいるでしょう。「2週間前、スーパーで『あ、アマテラスだ』と声をかけられました。最初はイヤホンで聞こえなかったですけど、肩をトントンされました」とエピソードを語りました。