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旅館の夕食で勧められるお酒が高い…コンビニで買ったお酒を部屋に持ち込んで飲んではいけないのでしょうか
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コンビニで買ったお酒を部屋で飲むのはマナー違反? マナー講師の見解は
ひと汗流した後の楽しみといえば、なんといっても夕食。お刺身や天ぷら、鍋物など、豪勢なおかずをごはんと一緒に食べたいという人もいるでしょう。しかし、旅館の夕食では多くの場合、ごはんが最後に提供されます。先にごはんを持ってきてもらってもいいのでしょうか。
「昔ながらの旅館の夕食は会席料理といって、お酒を楽しむためのコース料理です。会席料理は基本的に、コースの最後にごはんとみそ汁、お漬物が出されます。旅館にも配膳の準備があるので、もしごはんを先に持ってきてほしい場合は、予約時やチェックインのときなどに事前に伝えておくのがいいでしょう」
夕食は大広間での会食のほか、お部屋まで料理が運ばれてくる部屋食という形態もあります。夕食時や食後の晩酌時など、仲居さんから勧められる追加メニューのお酒ではなく、コンビニなど外から持ち込んだお酒を飲むのはマナー違反にあたるのでしょうか。
「館内にお酒が売っているのに、外で買ったお酒をお部屋で飲むのはおすすめできません。夕食後にもお酒を飲みたい場合は、旅館内の売店やおみやげコーナー、自動販売機など、売っているものを買うようにしましょう。また、部屋で出た空き缶やペットボトルなどのゴミはそのままにしておくのではなく、部屋のゴミ箱の中や周囲にまとめておくことが大切です」
乳幼児連れでの旅行やアレルギーへの対応、記念日のサービスを受けた場合など、特別お世話になった場合に用意しておきたいのが「心付け」。仲居さんへのチップのようなもので、義務ではないですが、感謝の気持ちをお金や物に託すことが大切だといいます。
「旅館側に予約の段階で赤ちゃん連れと伝えてあると、他の客室の迷惑にならないようなお部屋を用意する場合もあります。そういったサービスに対し、感謝の気持ちを包むのが『心付け』です。乳幼児連れでうるさくしてしまったり、オムツなどのゴミを処分してもらう際には用意しておいた方がいいでしょう。
渡すタイミングは朝食時や、チェックアウトのとき。お世話になった仲居さんに直接渡すようにしましょう。はだかでお金を渡すのは失礼にあたるので、できればポチ袋や封筒に入れて渡すのがおすすめ。予期せぬサービスを受けたり、思わぬ迷惑をかけてしまうこともあるので、何枚か持ち歩いておくと良いです。金額は宿泊料金やお世話になった程度にもよるので一概には言えませんが、とはいえ硬貨はNG。お札を用意するようにしましょう」
近年では時代の変化や、インバウンドによる外国人観光客の増加で旅館の風景も様変わりしつつあります。日本古来の細やかなおもてなしと、それに応える美しいマナーをこの先も大切に残していきたいものです。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)