核家族化が進み孤立しがちな現代の子育てにおいて、ママ同士によるSNS上の交流は育児の悩みを気軽に打ち明けられる貴重な場。一方、近年ではママアカウント（ママ垢）としての暗黙の了解を明文化した「ママ垢ルール」の存在も話題となっています。ママ垢としての適切な振る舞いや先輩ママへの礼儀など、細かいルールが定められたママ垢ルールには「わずらわしい」「面倒くさい」といった否定的な声も。SNSで見ず知らずの他人から一方的にママ垢ルールを強要されたという女性に話を聞きました。

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ママアカウントとしての暗黙の了解を明文化したママ垢ルール

「『ママ垢界隈のルールを守りなさい』と叱られ続けてるアカウントはこちらです（まだ守る気はない）」

　今月8日、1児の母である杏（@apricot_candy_a）さんがSNS上に投稿した画像には、「垢消しすべきって何度も忠告してあげているのにどうして聞き入れないんですか？　夫自慢！　義両親自慢！　子ども自慢！　…もう限界です。ママ垢ルールでそれらは禁止だと、何度も教えてあげましたよね？」「なんで名前に子供の月齢と名前付けないの？」「ママ垢は美容関係禁止のはず…じゃないですか？　自分にお金や時間かけれるのは子どもと向き合っていない証拠ですよ」など、寄せられた理不尽な内容のDMが多数収められています。

　中には「早急に垢消ししてください。さもなくば然るべき手段を取ります」といった不穏な内容のものも……。投稿には「面倒臭い人ばかりですな」「ママ垢って新興宗教かなにかですかね」「なんで？　人に価値観押し付けてんの？」「嫌なら見なければいいのに」「くだらないルールの押し付け、馬鹿げてますね」「こんな人がいる事に絶句」と驚きの声が多数寄せられています。

　2017年4月からアカウントを運用しており、「子どもがいない頃からのアカウントを継続しているだけなので、ママ垢になったという意識はありません」と杏さん。私生活の変化に伴い、投稿内容もアカウント開設時からはかなり変わっており、現在は夫や義両親とのエピソードや、育児や時事問題、美容についての投稿が中心だといいます。

　ママ垢ルールに関するDMについては「そこまで大量というわけではありませんが、一番長い人は出産を報告した2022年の年末から、定期的にお説教DMが来ます。最初は『ママ垢へようこそ』という感じでしたが、私が教えられたママ垢ルールを気にしていないので段々と攻撃的になっていきました」と経緯を語ります。

　今回の投稿の意図については「せっかくならネタにしようという軽い動機です」とした一方で、「Xで見掛けるママ垢さんも、アカウント名に子どもの年齢/月齢を表す『○y○m』の表記や、性別やタメ口OK、授乳の有無を表す記号などを載せており、意外と浸透しているんだなと思いました」と話しています。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）