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「意外と知らないカメの常識を教えて」 寄せられた質問に答えた飼育員 とっておきの知識に驚きの声

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

甲羅を磨いてもらう海ガメ【写真提供:道の駅ウミガメ公園(@umigamekouen)】
甲羅を磨いてもらう海ガメ【写真提供:道の駅ウミガメ公園(@umigamekouen)】

「道の駅 紀宝町ウミガメ公園」(三重県南牟婁郡)は、館内に質問コーナーが設置されています。そこに寄せられた質問や感想への回答を、 公式X(ツイッター)アカウント(@umigamekouen)で紹介することも。カメ愛あふれるユーモアたっぷりの回答は、たびたび大反響を呼んでいます。このほど話題になったのは、「意外と知らないカメの常識を教えて」というもの。「知らなかった!」との声が続出しています。飼育員の伊藤柊也さんに、詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

3年前から質問コーナーを始めた理由とは

 紀伊半島にある、道の駅 紀宝町ウミガメ公園は国内で唯一、ウミガメ保護施設が併設された道の駅です。施設内にはウミガメ水族館やウミガメ資料館もあり、現在、約20種類のカメを飼育しています。

 同施設では3年前から質問コーナーを設置。伊藤さんは「来園された方だけでなく、多くの方にカメについて知っていただきたい」という思いから、回答を添えた質問用紙を公式Xアカウントでも紹介しています。

 最近、大きな注目を集めたのは「意外とみんなが知らない、カメの常識を教えてください」というシンプルな質問でした。質問者は「カメ子」さん。名前からもカメ好きなことがわかる通り、質問用紙には「カメを愛しています」というメッセージとともにかわいいイラストが。

 伊藤さんは、カメ子さんの深いカメ愛に応えるべく、とっておきの“カメの常識”を回答しました。

「亀の甲羅の鱗板(りんばん)には一枚一枚、すべてに名前がついています。アオウミガメの場合、約58枚のウロコが甲羅を覆っています」

 鱗板とは、カメの表皮にあるウロコで比較的大きなもののことをいいます。回答の横には、伊藤さんが描いたかわいらしいカメのイラストが。どことなく、カメ子さんのイラストに似せているようにも見えます。

 それぞれの部位から線を引き出し、「喉甲板」「肋甲板」「椎甲板」「胸甲板」「縁甲板」「肩甲板」「臀甲板」「肛甲板」との解説も。カメの顔には「カワイイカオ」の文字も添えられています。

「全部覚えたい!」という強者も…

 投稿は5.6万件の“いいね”を集め話題に。リプライ(返信)には、「『カワイイカオ』だけ覚えました」「カメ飼っていたことあるけど全然知らんかった知識~」「まず『鱗板が甲羅を覆ってる』の部分についての解説が欲しいw」「こういうの(回答)を集めて本にしてほしい」などのコメントが寄せられています。

 数多くある鱗板は、覚えるのも大変そうですね。リプライにはほかにも、鱗板を「全部覚えたい!!」という強者も……。それを見た伊藤さんは「頑張って覚えてほしい」とエールを送っています。

「甲羅はほかの生き物にはないものなので、ウミガメの魅力のひとつだと思います」と伊藤さん。同館の飼育員は伊藤さんひとりのため、館内の質問コーナーの回答はもちろん、水族館の仕事をしながら、Xでの広報活動やウミガメの保護啓発活動にも力を入れています。これからも活躍が楽しみですね。

(Hint-Pot編集部)