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「最低賃金レベルの仕事をすればいい」 海外暮らしで知った仕事に対する考え方の違い 日本人が見た働きぶりとは
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日本で賃上げの動きが活発化していますが、世界の国々と比べるとその差は歴然。その要因のひとつに生産性の低さなどが挙げられますが、それだけなのでしょうか。妻の海外赴任に伴い、アメリカ・ニューヨークで駐在夫、いわゆる「駐夫(ちゅうおっと)」になった編集者のユキさん。この連載では、「駐夫」としての現地での生活や、海外から見た日本の姿を紹介します。第16回は、日本と海外の働く姿勢についてです。
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休憩中にワインを飲んで仕事に戻るスタッフ
「あそこのカウンターで飲んでいる人、さっきまで働いていた人だよね」
「そうだけど、きっとシフトの時間が終わったんじゃないかな」
家の近所にあるイタリア料理店にて。新鮮な食材を使った、モダンな雰囲気があるお店で、ちょっといいことがあったときなどに夫婦で通っています。
ニューヨークはイタリアからの移民が多いこともあり、質の高いイタリア料理のお店が充実しています。それぞれのレストランが、北部や南部など地域ごとの特色を出し、もちろんお店にもよりますが、ほかの料理と比べると値頃感もあります。
イタリア出身の店員が、イタリア語で話しかけてくることもしばしば。こちらがイタリア人の風貌に見えるとはとても思わないのですが、多民族都市のニューヨークならではでしょう。
さて、さきほどのスタッフは食事をしてワインを飲み終わり、そのまま帰宅するのかと思いきや、そこから厨房に向かい、仕事着に着替えて仕事場に戻ってきました。
さきほどまでずいぶんとお酒を飲んでいたような気がするのですが、周りはあまり気にしていない様子。このお店の従業員は非常にてきぱきとしていて、サービスもとてもいい一方でこういうところがおおらかというか、自由だなと感じます。