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「別々に食べたほうがおいしい」 フランスの朝ごはんで欠かせない習慣 日本人女性が慣れなかったこととは
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美食の国・フランス。きらびやかなイメージが強いですが、実際のフランス家庭ではどんなごはんが食べられているのでしょうか。ひょんなことからイギリスに移住、就職し、海外在住歴7年を超えたMoyoさんが外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第46回は、現在暮らしているフランスの朝ごはん事情を紹介します。
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とにかく甘~い朝ごはん
前回まではイギリスでの思い出を紹介しましたが、今回は現在住んでいるお隣の国・フランスでの体験を紹介したいと思います。
フランスの食事といえばもちろんフレンチですが、日本の懐石料理と同様、毎日食べるわけではありません。さらに、私が現在拠点にしているアルザス地方や、お世話になったことがある南部の友人宅でも特色が異なり、地域差も。そうした食から見える暮らしの実態をお伝えしたいと思います。
まず、フランスの朝食は、とにかく甘いもので始まります。パン・オ・ショコラなどのチョコ入りペイストリーにビスコットやバゲット(フランスパン)が鉄板でしょうか。イギリスのようなザ・トーストはなく、それに近しいものがこの硬めのビスコット。または、日本でいうサンドイッチ用食パンのような、パン・ド・ミというやわらかいタイプも子どもに人気です。
それだけ聞くと、別に甘くないのでは? と思いますよね。しかし、これらをそのまま食べるのではなく、バターやコンフィチュール(ストロベリーやミラベルなど)、ヌテラをたっぷりはみ出るほど塗って食べる「タルティーヌ」に進化させるのがポイント。さらに、それぞれを別に使うのではなく、バターにコンフィチュール、バターにヌテラといった合わせ技を駆使します。
飲み物の存在感
そこに飲み物として、フレッシュなオレンジジュースに加え、ホットミルクも(ネスクイックを入れたり、インスタントコーヒーを入れたりします)。子どもはこのネスクイックがとにかく大好きです。
これらをマグカップで飲むのではなく、お茶碗より大きくてどんぶりより小さい、カフェオレボウルで飲むのがポイント。もはや飲み物という部類ではなく、しっかりとしたミルクのごはんです。日本でいう、具だくさんみそ汁のようなものでしょうか。
また、パンだけでなくシリアルのパターンもありますが、その多くが甘いチョコ味。人気どころは、日本でよく食べたコーンフレークなどのシンプルな味より、チョコ味の「ショカピック」やシリアル版「ネスクイック」「オレオ」だと思います。