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日本と海外で違いを感じるサービス 元添乗員が驚いた ヨーロッパのホテルの朝食事情
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ホテルの朝食で、和食や洋食、中華など多くの品数が並ぶビュッフェスタイルは、大きな魅力のひとつ。早い時間から朝食会場に行列ができることも、少なくありません。海外のホテルでは、どうなのでしょうか? 世界約50か国以上を旅した元添乗員で、旅アドバイザー&トラベルライターのAnaさんによる連載。今回は旅行先として人気のヨーロッパと、日本のホテルにおける朝食の違いを紹介します。
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お国柄が出るホテルの朝食 日本は品数が多い!
日本と海外のホテルで違いを感じるサービスのひとつが、朝食です。もちろん、ホテルランクや値段によってかなり差がありますが、そもそも朝食にどの程度重きを置くかが、日本とは違うと感じます。
日本は、朝食バイキングなら洋食と和食の両方がそろい、それぞれのメニューの品数も豊富で、かなり充実しています。定食スタイルでも、メインに加えて数種類の副菜、ごはんやパンに加えて必ずスープやみそ汁などの汁物がついています。
一方、海外の朝食は、主にコンチネンタルブレックファーストとアメリカンブレックファーストという2つのタイプです。コンチネンタルはヨーロッパが由来で、火を通さない簡単な朝食。一方のアメリカンブレックファーストは、スクランブルエッグやベーコン、ソーセージなど、調理された温かいメニューがある朝食のことです。
最近では、ヨーロッパでもほとんどがアメリカンブレックファーストスタイルですが、グリルした野菜、温野菜、ミートパイのようなものが何品か用意されているところもあれば、温かいものは「スクランブルエッグとベーコンの2品だけ」というところもかなり多いです。
食事の時間帯が遅いヨーロッパ 基本的に朝食は軽め
ヨーロッパ、とくにイタリアやスペインは、食事の時間が日本よりも全体的に後ろ倒しです。昼食は午後1時以降、夕食も8時以降が基本。そのため、必然的に朝食も軽めで、昼食までにお腹がすいたら“朝のおやつ”的に何かつまむようなサイクルです。
そのため、朝は甘いパンやドーナツにエスプレッソで軽く……となるので、朝食にスープやおかずといったものはいらないのです。しかも、食べる時間もゆっくり。
ホテルバイキングとなると、日本では午前6時台から開いているところも多いですが、ヨーロッパで6時台に開くのは空港隣接のホテルくらい。早くても7時、通常は7時半~というところが多いです。
日本のツアーの場合、たいていはスケジュールがタイトで出発も早いことが多くなります。添乗員として訪れていたときは、7時半スタートでは朝食後にゆっくりトイレへ行くことすらできず、いつもバタバタせざるを得ない状況でした。