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100円以下の商品も 食品販売が拡大するドラッグストア プロが注目するPB食品とは
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ドラッグストアは薬や化粧品、洗剤などの日用品を購入する場所というイメージですが、最近は食品の取り扱いも増えています。流通業界に詳しい売場研究家・石山真紀さんによる連載。今回は広がるドラッグストアの食品売り場をテーマに、特徴的なプライベートブランド商品をピックアップしてもらいました。
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ドラッグストアの食品売り場が年々拡大中!?
駅前や郊外のロードサイド、ショッピングセンター内など、街のあちこちで見かけるドラッグストア。風邪薬や頭痛薬といった医薬品をはじめ、コスメやヘアケア用品、洗剤などの日用品を購入する店舗というイメージを多くの方が持っていると思います。
しかし、日本チェーンドラッグストア協会の「ドラッグストア実態調査(速報版)」によると「フーズ・その他」の売り上げ構成比が30%近くを占めており、食品の割合が思いのほか高くなっています。
実は、ドラッグストアの食品売り場は年々、拡大傾向にあるのですが、直近で大きな転機となったのが新型コロナウイルスの流行。コロナ禍では外出を控えるため「できるだけ一度で買い物を済ませたい」と考える消費者が多く、マスクや薬を買うついでにドラッグストアで食品も購入する人が増えました。
それまでのドラッグストアの食品売り場は、お菓子やカップ麺、ペットボトルの飲料など日持ちのする商品が中心でしたが、現在は生鮮品や惣菜、冷凍食品などを扱う店舗も。さらには、独自性のある食品プライベートブランド(以下、PB)を展開するドラッグストアも出てきています。
ウエルシア薬局PBは系列「トップバリュ」以外にも
具体的な例として、個人的に注目しているドラッグストアが提案する、食品のPBを紹介したいと思います。
イオングループのドラッグストアであるウエルシア薬局では、イオンのPB「トップバリュ」シリーズのほか、こだわりのオリジナルPBも展開しています。
そのひとつ「からだWelcia」は、食品やスキンケアなど、体に直接関連する商品を展開するPB。食品については「糖質を抑えたミニクロワッサン」や「アマニ油を使ったツナ缶」など、ドラッグストアらしい健康に気を遣った商品が多くなっています。
また、「ひと口でメロメロになるクラウンメロンアイス」や「鉄分をしっかりめにとりたいあなたのプルーン」「毎日食べねば!11種のヌルねば生姜スープ」など、ユニークで長い商品名も特色のひとつです。
筆者のお気に入りは、おやつ感覚でたんぱく質と食物繊維を摂取することができる「大事なからだに大豆スナック高たんぱく」。サクサクとした独特の食感が癖になるおいしさです。