世界のグローバル化が進む現在でも、日本人にとって、「英会話」は苦手意識を強く感じてしまうものです。海外からの観光客がどんどん増え、駅や街中で外国人から道を聞かれたり、場所の案内を頼まれた経験のある人は少なくないでしょう。オランダからやって来た男女3人組は、日本旅行を大満喫。しかも、日本人の「英語力」に驚嘆したそうです。逆に意外だなと驚いしてまう、その理由を聞いてみました。

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「ヨーロッパの多くの人たちは英語が苦手なんだよ」

　2週間の旅程で東京や京都などを巡っている、エリカさん、キムさん、ルークさん。公共交通機関での移動、宿泊、食事、サービス、どれをとっても、「日本の皆さんの対応は尊敬されるべき振る舞いだと思うよ」。3人とも“おもてなし”に感激しきりの様子です。

　海外客の間で絶好の観光スポットとなっている、渋谷の忠犬ハチ公像の前で、記念写真をパチリ。浅草などの名所も海外の人たちでごった返していますが、エリカさんは「（オランダの首都）アムステルダムもこんな感じで混雑しているわ」と感想を口にします。それより、3人とも目を見張ったのが、歩道や道路の状態です。

「めちゃくちゃクリーン。ごみ1つ落ちていないのは素晴らしいことで、驚いたよ。ヨーロッパでは、しょっちゅう道端にポイ捨てする光景を見かけるんだ」とルークさん。さらに、キムさんは「窓からごみを捨てる人だっているのよ」と仰天事情を明かします。

　また、購入したプラスチックボトルを返却すると、一部が返金される「デポジット制度」がヨーロッパで導入されていることも教えてくれました。

　それにしても、3人とも英語が達者です。“世界一の英語力”と称されるオランダ。流ちょうに英語を話すルークさんは、語学力の秘密を教えてくれました。オランダ語が母国語のオランダでは初等教育から英語を学ぶことが盛んだそうで、「99％のオランダ人が日常会話レベルの英語を話すことができるんだ。それに、テレビ番組やアニメ番組も英語で放送されているから、慣れているんだよ」と話します。

　そんな英語ペラペラの3人が、日本で感心したことがあるそうです。

　エリカさんは「日本人は英語がうまいと思うわ。私が想像していた以上に英語が話せることに驚いたわ」

　それに、ルークさんは「あなただってこうして僕たちと英会話ができているじゃないか！　ヨーロッパの多くの人たちは英語が苦手なんだよ」と続けます。3人は英語があまり通じない国として、スペインやフランスを挙げました。

　これには聞いているこちらがびっくりです。「日本人の英語力」に関する各種調査を見てみると、常に低いランクで低迷していて、“日本人は英語が全然話せない”という自覚を持つ人はかなり多くいるのではないでしょうか。

　つい先日、「EFエデュケーション・ファースト」（スイス）の日本法人が、英語を母国語としない116の国・地域における「英語能力指数」の最新の世界ランキングを発表したばかりです。日本は過去最低となる92位を記録。一方のオランダは1位に輝いています。

　それでも、3人とも「そんなことないよ。日本のみんなはちゃんと英会話ができているよ」と笑顔で語りかけます。

　異国の言葉や文化を学ぶことに積極的で、エリカさんは「焼き鳥、おいしい、新幹線」などの日本語をどんどん習得しています。キムさんは風光明媚な京都の北山大台杉を見に行くことを待ち望んでいるとのことです。

　英会話はチャレンジがコツの1つなのかもしれません。海外の人たちとの楽しいコミュニケーションを通じて、英語力のスキルアップができたらいいですね。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）